ちくま文庫<br> ちよう、はたり

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ちよう、はたり

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  • サイズ 文庫判/ページ数 279p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480423863
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

染織家で人間国宝の著者の随筆集。「ちよう、はたり」とは、著者の母が師と仰いだ青田五良の機の音。柳宗悦の民芸運動に従い、薄暗い土間で一心不乱に織っていた青年の機音が、著者の耳底に甦る。「物を創るとは汚すことだ」という自戒、そう思いつつも、機へ向かうときの沸き立つような気持ち。日本の色を残すことへの使命感など、折々の思いを綴る。口絵に井上隆雄の写真を付す。

目次

ちよう、はたり
はじめての着物
現代における荘厳とは
歌ごころ・色
絵だけの絵の凄さ
ド・ロさま
余白のこと
三つの香炉
インドへ、まっしぐら
消し炭と薬味が財産〔ほか〕

著者等紹介

志村ふくみ[シムラフクミ]
1924年滋賀県近江八幡生まれ。55年、植物染料による染織を始める。57年、第四回日本伝統工芸展に初出品で入選。翌第五回展から第八回展まで、紬織着物により連続四回の特選を受賞。83年、『一色一生』(求龍堂)により大佛次郎賞受賞。86年、紫綬褒章受章。90年、紬織の染織技術により国の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定。93年、文化功労者。『語りかける花』(人文書院ちくま文庫)によりエッセイスト・クラブ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃちゃ

114
冬の冷たい風を頬に感じ、ふと本作に呼ばれた気がした。読み終えて深く頷く。私は志村さんの紡ぐ美しい文章に触れて自分を見つめ直したかったのだ。染織・紬織りの道を極める凛とした生きざま。自然の恵みを前に草木から色をいただくという謙虚さ。「物を創ることは汚すことだ」という自戒。作意と無作意の狭間での葛藤。一色一色、一織一織、自問自答しながら歩まれる高潔な姿勢、古今東西の芸術文化に通じた折々の深い思索が、私を惹きつけて止まない。終着点のない求道の厳しさと、その中でこそ得られる悦び。自らが選んだ道を生きるということ。2018/12/15

アルピニア

64
70代前半に書かれたエッセイ、日記など。燃える炎ではなく、曙の空のような静かな厳かな熱意を感じる。これまでのエッセイを読んでも感じたことだが、出会った方々から多大な影響を受け吸収している。この本では、特に長谷川利行氏、白州正子氏について記した文が心に残った。柳宗悦氏との民芸に対する考え方をめぐっての苦悩も静かに書き留める境地に入ったのだろうか。志村さんは、先達に「織りの仕事以外に何かやりなさい。」と言われ、「本を読むこと」と答えたという。志村さんにとって、本を読むこと、すなわち真剣に学び続けることなのだ。2020/06/30

kameyomi

23
教えて頂き感謝。染織の人間国宝である志村ふくみさんの随筆は、背筋を伸ばして読ませて頂いた。俗にまみれた私にも、心に響く言葉の数々があり、付箋を沢山つけながら。着物の事は余り分からないが、「色」という事を考える時、私の好きな植物達を思い、今後より深く関われる気がした。一番印象に残ったのは、「瑞々しく枯れる」という言葉。そうありたい。 (お名前を間違えていたので直しました。すみません。)2024/04/30

双海(ふたみ)

22
「物を創るとは汚すことだ」と自戒する著者。・・・ああ、なんという厳しい覚悟だろう。日本の色を残すということ。「水脈の枯れた伝統を前にして呆然としているのは私である。」2017/10/15

Foufou

21
染織家は糸を染め着物にまで仕立てる。まず作り手としての原罪がある。糸の切端を集めて成る屑織。貧村の工夫の一である。それに魅せられ織ろうとすれば作為は免れない。つなぎ糸も新しい糸から拵える。それはもはや民藝ではないと柳宗悦に破門される。さらに「作る」は自然を不自然にするという認識が罪悪感を太くする。だから、竹西寛子や石牟礼道子につながるのも道理といえるだろう。いっぽうで今日も全国津々浦々から切り倒された桜や梅の古木が送られてくる。煮出しては糸を染め、嘆息する。老いてなお色めいて、発見と贖罪の旅は続いてゆく。2020/12/18

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