ちくま文庫
石川淳評論選―石川淳コレクション

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  • サイズ 文庫判/ページ数 460p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480423030
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

和漢洋にわたる深い知見と尖鋭な批評意識に裏打ちされた作品世界によって、日本の現代小説を切り拓いた文人の著作を三冊に編む選集。本巻は評論・随筆の名品を一冊に編むベストセレクション。“小説”さらには“書くこと”の蘊奥を照射する文学評論、雅致に富む随筆・エッセイ、荷風、宇野浩二、安吾らの生の軌跡を冷静に刻む追悼の文などを収める。

目次

文章の形式と内容
短篇小説の構成
祈祷と祝詞と散文
江戸人の発想法について
沈黙について
恋愛について
悪運について
摸倣の効用
芸術家の人間条件
歌仙
革命とは何か
狂歌百鬼夜狂

和歌押韻
本居宣長
墨水遊覧
山東京伝
太宰治昇天
安吾のいる風景
敗荷落日
宇野浩二

著者等紹介

石川淳[イシカワジュン]
1899(明治32)年、東京浅草に生まれる。東京外国語学校フランス語科卒業。ジッドやモリエールを翻訳刊行。1935(昭和10)年、処女作「佳人」を発表。’37年、「普賢」により芥川賞を受賞。’87年12月没

菅野昭正[カンノアキマサ]
1930年生まれ。フランス文学者、文芸評論家。東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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みつ

4
かなりは中公文庫の「文学大概」その他で読んだもの。小説を書くという行為について述べた冒頭3編と太宰、安吾、荷風それぞれの死に際して寄せた文がいかにも石川らしい読み応え。太宰の自死をもったいないと嘆き、破滅的なエネルギーを放って逝った安吾を晴々とした眼差しで送ったのに対し、荷風の79歳の死とそれに先立つ戦後の10数年に対する筆は苛烈を極める。「80歳にみたぬ若さにしては早老」と断ずるのはこれからの自分への決意表明にも見える。それゆえか80歳を超えてエネルギー渦巻く「狂風記」「六道遊行」を世に放つことになる。2021/01/30

アレ

0
「太宰昇天」よかった2011/02/19

ねぎとろ

0
永井荷風への苛烈な追悼文「敗荷落日」が白眉。2008/07/25

gkmond

0
ようやく読み終わった。ほかの本に収録されていて読んでいたものも結構あった。初読だったなかでは天明狂歌関係の話が興味を煽られたかなあ。今読むと(自称していたから知っていたんだけど)女性蔑視な表現が結構多くてげんなりするな。好きな作家なんだけど、その点が辛い。2019/04/30

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