内容説明
財をうとんじ義を尊ぶ。梁山泊に集う好漢たちは、時に残酷に過ぎたり、行動が過激に走ったりしても、その精神を忘れず活躍する。宋公明を中心に勢いを増す梁山泊に遂に百八人の好漢が一堂に会する壮観な勢揃いの回を収録する第5巻。
著者等紹介
駒田信二[コマダシンジ]
1914‐1994年。三重県生まれ。作家、文芸評論家、中国文学者。長年、早稲田大学客員教授を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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NAO
72
再読。この巻では、これまでずっと梁山泊の首席をしめていた晁蓋が亡くなり、梁山泊の席順2位の玉麒麟盧俊義が梁山泊に迎えられる。空席となった主席を宋江と盧俊義が譲り合うが、大金持ちのお大尽とはいえ、来たばかりの盧俊義に頭が上がらない宋江は、中国の権威主義を象徴しているのか、それを揶揄っているのか。結局、二つの城をたがいに攻め合って先に取ったもの勝ちということで宋江が主席になり、城攻めの際に新たに豪傑が加わり、ついに108人が集結。2019/10/16
ヨーイチ
19
所謂70回本とか呼ばれる「好漢が108人集うまで」はこの五巻で終了。よくわからん、偉い人の盧俊義登場が山場。ここら辺の「ぎごちなさ」が原典をあたる値打ちなのだが。コレくらい付き合ってくると、作り物とはいえ、社会の風景の様な物が朧げに浮かび上がって来る様な気がする。随所に難解を承知で「書き下し文」を紹介してくれているのがありがたい。少しは勉強になっている筈。順序が逆なのだが、北方水滸伝が恐ろしい程の力技だったのが分かる。「この件にヒントを受け、膨らました」とか発見出来る。黒旋風の李逵はトリックスターだね。2025/07/06
北条早雲
2
天星を主体に物語が進んでいき、地星が彩りを添えて、官軍や美女そして悪女が梁山泊に集結する。がしかし最後の最後には愕然とする結末がまっています。
藤森かつき(Katsuki Fujimori)
2
同じ駒田さん訳のコンパクト版奇書シリ-ズの水滸伝を読んでいたのだけど、図書館で見つからなくなってしまったので、ちくま文庫のシリーズで108星が勢揃いする70回を含む5巻を読み直したら、すごく読みやすい…。ちくま文庫で全部読み直そう、と決めた。2014/06/18
とらやん
1
晁蓋が死ぬが、108人の好漢が勢揃いする。あだ名と名前の列挙した所は圧巻。2015/08/27
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