ちくま文庫
妖精の女王〈2〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 505p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480420725
  • NDC分類 931
  • Cコード C0197

内容説明

若き騎士サー・ガイアンがマモンの館での壮絶な試練を乗り越えて至福の園に乗り込み色欲の象徴アクレイジアを捕らえた後、美しい女騎士ブリトマートの登場となる。ブリトマートは魔法の鏡に見た騎士アーティガルを求めて旅に出るが、途中さまざまな冒険を経てビュシレインの館で絶世の美女アモレットを救い出す。

著者等紹介

スペンサー,エドマンド[スペンサー,エドマンド][Spenser,Edmund]
1552?‐1599。英国の詩人。後半生をアイルランド駐在役人として過ごし、「詩人の王」と称された。牧歌「羊飼の暦」で認められ、騎士道寓意ロマンス「妖精の女王」は英詩を代表する作品となる。ほかに「アモレッティと祝婚歌」、「プロサレミオン」など

和田勇一[ワダユウイチ]
1911‐1993。東京生まれ。東京大学英文学科卒。熊本大学スペンサー研究会代表としてスペンサー詩の翻訳出版に尽力

福田昇八[フクダショウハチ]
1933年、熊本県生まれ。東京大学英文学科卒。熊本大学名誉教授。日本スペンサー協会会長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

41
魔術師マーリンが作った鏡で見た運命の人を探して遍歴する女騎士ブリトマートの登場で俄然盛り上がってまいります。さらに無法者から逃げる美女フロリメルを助けるために散り散りになった騎士様たちの冒険が息つく暇もなく語られて、彼らの活躍にもう夢中! 美しさゆえに苦難の降りかかるフロリメルや高貴なベルフィービーに助けられたアーサーの従者ティアミス君の恋の行方はもちろん、ブリトマートは運命の君に出会えるのかと興味は尽きません。ブリトマートが救い出したアモレットが彼女の背の君サー・スカダムアと再会したところで次巻へ。2018/01/09

壱萬参仟縁

6
「運命はすべての人を同じ天秤にかけ、人間の不幸を弄ぶものだ」(338ページ)。そういう部分はあると思える。運命とでも思わない限り、納得いかないケースもあるためだ。「惨めな者として、いつまでも住み、自分自身にも他の誰にも厭われ、心の中の悲しみと空しい恐れとのために 醜悪な姿に変わったので、人間であったことを全く忘れてしまい、嫉妬という名で呼ばれている」(451ページ)。なんとなく、本著は自殺することも仕方なし、のような感覚に陥る。厳しい現実社会に生きられない人を救うというよりは、自分で再生しなさい的な感じ。2013/02/14

viola

2
アーサー王物語とジェフリー・オブ・マンモスと、ギリシャ神話って感じですね。まぁ、マロリーの『アーサー王物語』のほうがずっと面白いことは確かです。叙事詩としてはホメロスやダンテやミルトンのほうが上かな、というのが個人的な感想。キューピッドが比喩に使われるのは普通ですが、ちょっとあまりにも多用しすぎてて芸がないというか。簡単に言うと、そんなに面白くありません(笑)地味にリア王の元ネタが登場したりしますよ~。2011/10/28

AR読書記録

1
麗しき男装の女騎士! というワクワクのキャラが登場するんだけども、活躍度はイマイチ。この巻では、ブリトンの歴史が語られる場面が一番興味深かったな。どのへんまでが純粋に神話の時代で、どのへんからが史実の名残を伝えるものなんだろうか。そして古き名前をみているとダイアナ・ウィン・ジョーンズのデイルマーク王国史が連想されて、全く架空のファンタジーっぽく読んでたけど、やっぱりイギリスの子が読んだらかなり自分たちが聞いてきた昔話、民族的な背景をびしびし連想するような物語だったりするのかな、と考える。語感だけだけどな。2014/06/08

pipi

0
魔法使いのマーリンが(正直に言わないのに対する皮肉とはいえ)、「私の術よりは、医術の方が必要なようですね」と言ったのがちょっとツボ。かと思うと続く「他で助けを得られる人は魔術に奇跡を求めても無駄というものですよ」が地味に深い。2015/12/04

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