内容説明
“歴史は未来に向かって開かれている”ポスト・ヘーゲル時代の知識人としてマルクスは、時代の表層の動きのなかに深層における変動の徴候を読み取ろうとする。前巻にひきつづき急転回する世界情勢への発言と、同時代の文学や思想についての洞察にみちた評論、手紙を収録する。
目次
時局論(下)(東方問題;スペイン革命;南北戦争 ほか)
芸術・文学論(ギリシア・ローマ;イタリア;スペイン ほか)
手紙(父への手紙;アルノルト・ルーゲへの手紙;ルートヴィヒ・フォイアーバハへの手紙 ほか)
著者等紹介
村岡晋一[ムラオカシンイチ]
1952年生まれ。中央大学大学院博士課程。中央大学教授
小須田健[コスダケン]
1964年生まれ。中央大学大学院博士課程。中央大学ほか非常勤講師
吉田達[ヨシダトオル]
1964年生まれ。東北大学大学院博士課程。東北大学ほか非常勤講師
瀬嶋貞徳[セジマサダノリ]
1965年生まれ。中央大学大学院博士課程。中央大学ほか非常勤講師
今村仁司[イマムラヒトシ]
1942年生まれ。京都大学大学院博士課程。東京経済大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
5
「同じ種類の労働が生産的にも、非生産的にもなりうる」(193頁)との指摘は意味深い。ミルトンが『失楽園』を書いたが、非生産的。自分が書きたいから書いて5ポンドで売ったとしても、出版業者の言いなりで売った方が「生産的」な労働者だというのである。資本を生むか、どうか。評者は記録して、知人には周知したくて自費出版したが、値段はついていない。需要があって書く、いや、書かされて儲けて生計を立てて行かざるを得ないという矛盾した印象。T.カーライルは強力な政府を志向した模様(213頁)。彼の道徳的で高貴な怒りの激しさ。2013/05/22
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