デモクリトスの自然哲学とエピクロスの自然哲学の差異/ヘーゲル法哲学批判序説/ユダヤ人問題によせて/経済学・哲学草稿

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  • サイズ B6判/ページ数 456p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480401113
  • NDC分類 308
  • Cコード C0310

内容説明

本巻ではその学問的生涯の出発点となった学位論文に光をあてる一方、ギリシア以来の西洋哲学の完成形態であるヘーゲル哲学に対する解体的批判のなか、労働疎外に人間的根拠をもとめ、未来に実現されるべき共同の存在様式を探究するマルクス最初期の重要論文を収録。

目次

デモクリトスの自然哲学とエピクロスの自然哲学の差異(デモクリトスの自然哲学とエピクロスの自然哲学の一般的な差異;デモクリトスの自然学とエピクロスの自然学の個々の差異;エピクロスの神観に対するプルタルコスの論駁への批判)
ヘーゲル法哲学批判序説
ユダヤ人問題によせて(ブルーノ・バウアー『ユダヤ人問題』;『今日のユダヤ人とキリスト教徒の自由になりうる能力』)
経済学・哲学草稿(第一草稿;第二草稿;第三草稿)
付録 ヘーゲル『精神現象学』の最終章「絶対知」の概観

著者等紹介

中山元[ナカヤマゲン]
1949年生まれ。東京大学教養学部教養学科中退。哲学者・翻訳家

三島憲一[ミシマケンイチ]
1942年生まれ。東京大学大学院博士課程。東京経済大学教授

徳永恂[トクナガマコト]
1929年生まれ。東京大学文学部卒。大阪大学名誉教授

村岡晋一[ムラオカシンイチ]
1952年生まれ。中央大学大学院博士課程。中央大学助教授
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感想・レビュー

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tonpie

14
若きマル君の学位論文「デモクリトスの自然哲学とエピクロスの自然哲学の差異」を読む。ネタは古代ギリシャ哲学の「原子論」だが、眼目は原子論を語る両者の自然観・世界観にある。デモ君は「神」を想定した運命論(必然性)に支配されており、エピ君は「神」は世界の外部におり、世界にも運命にも関与しないと。結果「デモクリトスは感覚的な世界は主観的な仮象と考え、経験的実験的な自然科学を重視する」「エピクロスは現象を現実的なものと捉え、自らのオリジナルな理論(世界解釈=ドグマ)を提示する」。マル君はエピ君がお好きなようだ。2021/07/03

ひろゆき

1
同一人物故に問題意識がそのまま続くと考えるのは誤りであるというアルチュセールの「切断」に納得して以来、マルクスに関してはほぼ資本論を読むのみで、初期のマルクスを読むのは久しぶり。ひとえに『デモクリトスの自然哲学と…』論文のため。他は再読。昔は簡単にこれは手にして読めませんでした。晩年のアルチュセールの「偶然性の唯物論」の主張で出てくる、原子の垂直運動の「逸れ」…偏り、偶然、(気まぐれ?)から始まるこの世界。こんなことを、いわば卒論で書くマルクスの天才。ヘーゲル迂回のエピクロス論。2014/01/05

上り下り澱

0
「デモクリトス〜」はマルクスの卒論。政治経済の話は一切なく純粋な自然哲学の書。「ヘーゲル〜」と「ユダヤ人〜」は宗教から脱したマルクスが政治へと入り込みつつある論文。経済学・哲学草稿は初めてマルクスが経済的な視点から世界を見つつあるもの。初期マルクスから、集大成である資本論に続く思想的道筋を辿ることのができて面白い。2012/10/11

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