出版社内容情報
親が過干渉になる仕組みを、子ども・大人・母親の立場から徹底究明。「逃げられない」あなたに心得ておいてほしいこととは。渾身の全編漫画描き下ろし!
内容説明
本邦初?!“うるさい親”研究の書。親が過干渉になる仕組みを、子ども・大人・母親の立場から徹底究明。40年闘い続けて見えてきた「あの時の親の言動の意味」を、そっと種明かしする。逃げられないあなたに心得ておいてほしいこととは。全編漫画描き下ろし!
目次
第1章 うるさかった私のお母さん
第2章 自分の事情を自分で聞いてみる
第3章 親がうるさくなってしまう理由
第4章 うるさい親との距離のとり方
著者等紹介
田房永子[タブサエイコ]
1978年東京都千代田区生まれ。漫画家、エッセイスト。武蔵野美術大学短期大学部美術科卒業後、漫画家デビュー。2001年、第3回アックスマンガ新人賞佳作受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
98
親ってマジうるさいもの。子供の頃そう思っていた著者は、29歳の時親と一切連絡を取らなくなった。ひとりで冷静に振り返るとお母さんに味方になって欲しかったんだとわかった。そこで自分で自分の気持ちを聞くようになった。そして私は親になる。衝動の塊のような子供を前にして、社会の決まり事としてのA面と、人間の本能的な部分をB面として整理して分けてみた。子どもは誰しもB面しか持っていない。親は世間の声を伝える役目でうるさく言う。子供を持って、対等な立場で親と再び会うようになった。自分のB面を意識することの大事さを知る。2022/01/29
boo
6
見つけて思わず借りました。うちの親はうるさくない方だったけど、でも、なんでこのタイミングで注意してくるんだろうとは思ってた。そして、自分が親になってなんでこんなにイライラするんだろうとも思っていたので、分析されると面白かった。世間体と自己感情ってことか。2022/05/22
こばゆみ
6
手に取りやすい装丁と興味を引くタイトルで気になっていた「ちくまQブックス」シリーズに、田房栄子さんの漫画が加わったのを知ってすぐさま読んだ(笑)。こりゃ親との関わりで悩んでいる子に響くな〜 子ども側が具体的に何かができるわけではないけれど、親がどうして口うるさいのか、原因を知るだけで精神的な負担が減ることはあると思う。田房さんが描く人物の表情、めちゃくちゃ雰囲気伝わるの凄い。2022/01/31
遠い日
5
母親との関係に悩み続け、発信している田房永子さんの分析は説得力があります。シニアとなった今でも、昭和一桁生まれの親の束縛と押しつけに悩まされてきたことは、心の奥から去りません。まあ悩ましいよね、親との関係は。子どもを持ってみてやっとわかることも多々ありますし。でも、いちばんだいじなのは自分の心だから。わたしも、早くから親の嫌いなところは無理して好きにならないで、それはそれとしてスルーしてきた。母のこうあってほしい娘像に自分をはめるのもやめた。反抗するのではなく。自分の気持ちを第一に、大切にしてあげようね。2022/05/11
まる
4
気になってたちくまQブックス初読!子どもだった自分が大人になった今も持ち続けているシコリみたいなものを溶かしてくれるようなそんな読了感。そして、親となった今、子どもと向き合う上で改めて頭に入れておきたいことが整理できた。自分で自分の声を聞くこと、大事にしたい。学生時代に読みたかった。2022/01/14