出版社内容情報
なぜ最悪の事態を想定せず、大惨事は繰り返すのか。経済か予防かの不毛な対立はいかに退けられるか。認識の根源を問い、抜本的転換を迫る警世の書。
内容説明
なぜ私たちは最悪の事態に備えることができず、大惨事が繰り返されてしまうのか。あるいは、たとえば「経済か予防か」といった不毛な対立をしりぞけることはいかにして可能なのか。現代世界において破局的な出来事は、「想定外」のものとして思考の埒外に置かれるか、計量可能な「リスク」の問題へと矮小化されてきた。だが、そうした事態に繰り返し直面する今日にあって、私たちは破局を直視し、それを思考するすべを手に入れなければならない―。「賢明な破局論」を手掛かりに、私たちの認識のありようを鋭く問い、その根源的な転換を迫る警世の書。
目次
第1部 リスクと運命(特異な視点;迂回、逆生産性、倫理;運命、リスク、責任;技術の自律;係争中の破局論)
第2部 経済的合理性の限界(予防―リスクと不確実性との間で;無知のヴェールと道徳的運;知ることと信じることは同じではない)
第3部 道徳哲学の困難、欠くことのできない形而上学(未来の記憶;未来を変えるために未来を予言する(ヨナに対するヨナス)
投企の時間と歴史の時間
破局論の合理性)
著者等紹介
デュピュイ,ジャン=ピエール[デュピュイ,ジャンピエール] [Dupuy,Jean‐Pierre]
1941年フランス生まれ。哲学者。理工科学校教授、スタンフォード大学教授、フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)倫理委員会委員長、イミタチオ財団研究主任などを歴任。2011年、ロジェ・カイヨワ賞受賞
桑田光平[クワダコウヘイ]
1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科准教授
本田貴久[ホンダタカヒサ]
1975年生まれ。中央大学経済学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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茅野
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