出版社内容情報
秘すれば花なり――。神・仏に出会う「花」(感動)をもたらすべく能を論じ、日本文化史上稀有な、奥行きの深い幽玄な思想を展開。世阿弥畢生の書。
内容説明
「秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず」。神・仏に邂逅した出来事を、神事・仏事として「花」をもたらすべく再現する儀礼“猿楽能”をどのように修するか。約二十年かけて増補改訂、推敲が重ねられた世阿弥の主著。有限・無常な修者は、生涯を通して「花」を体現すべく、しぐさ、舞、物まね、音曲をどのように習い学ぶか、台本である謡曲をどのように作るか、興行はどうあるべきかなどが論じられる。そこでは幽玄論の確立とともに、日本文化史上稀有な奥行きの深い思想を展開。本書は『風姿花伝』を日本思想史の文脈のなかに位置付け、捉え直した画期的訳注書。
目次
風姿花伝(風姿花伝第一年来稽古条々;風姿花伝第二物学条々;風姿花伝第三問答条々;風姿花伝第四神儀云;(風姿花伝第五)奥義云
風姿花伝第六花修云
風姿花伝第七別紙口伝)
夢跡一紙
金島書
著者等紹介
世阿弥[ゼアミ]
貞治2‐嘉吉3?(1363‐1443?)年。室町時代前期の能役者、能作者。観阿弥の長男。能の大成者として、現代にまで通じる能の基礎を確立。将軍足利義満の知遇を得て以降、天下に名声を博す。後、足利義教に迫害され、佐渡に流される。最晩年の消息は不明
佐藤正英[サトウマサヒデ]
1936年生まれ。東京大学名誉教授。倫理学・日本倫理思想史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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otukiokiyoshi