内容説明
現代音楽の最初の出発点を切り拓いた音楽家シェーンベルク。十二音技法の開発を通して無調音楽への扉をひらき、作曲活動はもちろん『和声学』『対位法入門』などの理論書でも知られる彼が、音楽的信念を熱く綴った論集が本書である。ここでは内から突き上げる創作への力を重視し、作曲技法がマニュアルに堕することを批判する。激動のヨーロッパ史、大衆音楽の興隆、グローバリゼーションと民族性の相克などを含めてクラシック音楽が大きな結節点を通り過ぎていくさまを通し、20世紀芸術が経験した思想的葛藤を目の当たりにすることができる。音楽そして芸術を考えるための必読書。
目次
音楽の様式と思想
革新主義者ブラームス
グスタフ・マーラー
十二音による作曲
音楽における心と理性
音楽教育の方法と目的
音楽評価の基準
音楽と詩の関連性
民族的音楽について
芸術の創造と大衆性
著者等紹介
シェーンベルク,アーノルト[シェーンベルク,アーノルト] [Schoenberg,Arnold]
1874年ウィーン生、1951年ロサンゼルス没。音楽家・作曲家。十二音技法の導入によって無調音楽への扉を拓き、現代音楽の開祖のひとりとなる。1934年、アメリカヘ亡命・帰化。『和声学』『対位法入門』等の理論書ものこす
上田昭[ウエダアキラ]
1932年生、2012年没。作曲家。和歌山大学、東京藝術大学、ハーヴァード大学大学院で学び、新潟大学大学院、洗足音楽大学などで教鞭をとる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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