ちくま学芸文庫<br> 政治の約束

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政治の約束

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  • サイズ 文庫判/ページ数 416p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480098498
  • NDC分類 311.234
  • Cコード C0131

出版社内容情報

われわれにとって「自由」とは何であるのか――。政治思想の起源から到達点までを描き、政治的経験の意味に根底から迫った、アレント思想の精髄。

ハンナ・アレント[アレント,ハンナ]
著・文・その他

ジェローム・コーン[コーン,ジェローム]
編集

高橋 勇夫[タカハシ イサオ]
翻訳

内容説明

古代ギリシアで栄えたのち、西欧政治思想の「永遠の真実」によって阻まれ、マルクスの「歴史的必然」により沈黙させられた“政治”。それは、全体主義の「恐怖による同一化」を経て、いまや社会の「必要」に応える手段へと矮小化されている。はたして、政治にはまだ何らかの意味があるのだろうか。人間の絶滅可能性がすぐそばにある時代にあって、政治が約束するのは“自由”と“世界”の復興である。世界を気遣い、人間の複数性による終わりなき“活動”と新しい始まりへの展望を説いた、アレント渾身の書。

目次

第1章 ソクラテス
第2章 政治思想の伝統
第3章 モンテスキューによる伝統の修正
第4章 ヘーゲルからマルクスへ
第5章 伝統の終焉
第6章 政治入門

著者等紹介

アレント,ハンナ[アレント,ハンナ] [Arendt,Hannah]
1906‐75年。アメリカの政治思想家。ドイツの同化ユダヤ人家庭に生まれる。ハイデガーとヤスパースに師事。1933年、ナチスの迫害を逃れてフランスへ、41年にはアメリカに亡命。20世紀の全体主義を生み出した人間の条件と対峙することを生涯の課題とした

コーン,ジェローム[コーン,ジェローム] [Kohn,Jerome]
1931年生まれ。アレントの最後のTA(教育助手)。本書を含む多くの遺稿集と旧著の新装版に編者として携わる。2008年までハンナ・アレント研究所(Hannah Arendt Center)所長

高橋勇夫[タカハシイサオ]
1953年、岩手県生まれ。東京大学英文科卒。専修大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

31
2005年初出。政治的判断は、自由と、自由を人々が互いに共有し合う世界を、肯定する(013頁)。アリストテレスにとって、友情は正義よりも重要なのである(071頁)。根源的で答の出ない疑問を呈することによって、人間は問いを発する存在として自らを確立するのだ(095頁)。モンテスキューの、根本的な平等の経験は共和制の法に適切な政治的表現を見いだし、平等への愛、徳は、共和制内の活動を鼓舞する(141頁)。専制的な権力は伝統によって恣意的権力だと定義される(158頁)。2018/05/30

たばかる

25
アレントの政治思想の根本にあるのはソクラテスの営み、つまり活動こそが人間の生活をきめるものであるとしている。超越性を外部でなく個々人に内包しているものと定め、それを対話によって共有したり、自分と照らし合わせたりすることによって諸人が己のうちに抱えた矛盾から解放されることを徹底する。ヘーゲルの過去ーマルクスの未来と比して、現実ー現在に注目している。対話が重要というのも、彼女の生い立ちから全体主義への反省要素であろう。マルクスの唯物論を認めつつ距離を取って政治の条件を探ろうとしている点が想定される。2022/01/03

おおた

20
編者はアレントの日付のない断片をつなぎ合わせたそうで、なるほど読みづらい。帯の政治入門に騙されるな!理路整然とまとめられた巻末の訳者解説を頼りに這々の体でラストへ漕ぎ着ける。アレントの言う政治は我々とはちがう。古代ローマに範を取りポリスのように意見を言い合って70億人を越える人々の多様性を汲み上げて世界を作り出そうとする試みなのです。ポリスで選ばれた民が議論によって政治を作っていく一方、奴隷の存在なしでは成り立たないわけで、それを技術で置換できるのだろうか。理想としては正しいと思うけど……。2020/04/17

ヤギ郎

13
ハンナ・アーレントの作品集。本書に収められている,『政治入門』は,訳者によると,『人間の条件』を「序論」に併せて読むとよいとのこと。問題関心が違ったためか,ほしかった情報はなかった。アーレントは,政治というものを人間の一つとして,むしろ人間を見つめることによって政治が理解できる,こんなことを言ってるように感じた。古代ギリシャからの先人たちの思想を土台に再構成と批判を繰り返しながら議論をすすめている。良書なのは間違いなし。2018/07/28

いとう・しんご

10
本書は「責任と判断」同様の死後出版。ただし、後者は完成原稿だが、本書はいわばアウトテイク物で、'50年代に中途放棄された著作の遺稿を編集したもので、後者よりははるかに読みにくい。随所に彼女らしさの光る部分もあるのだけれど、全体としては彼女の呻吟を肩越しに覗き込んでいる印象。晩年のカント講義や「責任と判断」に至る助走路がここにある、と思いました。2024/12/17

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