出版社内容情報
空海が生涯をかけて探究したものとは何か――。稀有な個性への深い共感を基に、著作の入念な解釈と現地調査によってその真実へ迫った画期的入門書。
竹内 信夫[タケウチ ノブオ]
内容説明
真言宗の開祖であり、傑出した思想家・芸術家。唐代の新しさを日本へ移入し、「個人」と「自由」を発見した“モダニスト”。それが空海である。9世紀、弘仁時代の先鋭的表現ともいえるこの人物は、生涯にわたり自らの探求心につき動かされていた。高野山が空海にとって特別な地であり続けた理由も、そのことを無視しては理解できない。空海における自己探求とはどのようなものであったのか?本書では、『性霊集』『三教指帰』『請来目録』など、空海自身の著作の読解と足跡の探訪を通して彼が生きたであろう時空を共有し、その実像に迫る。稀有な個性の魅力と同時代性を深い共感とともに伝える入門書。
目次
序章 始まりとしての高野山
第1章 空海の原風景
第2章 空海前半生の軌跡
第3章 『請来目録』という作品
第4章 弘仁のモダニズム
終章 再び始まりとしての高野山へ
著者等紹介
竹内信夫[タケウチノブオ]
1945年大阪に生まれる。1970年、東京大学卒業、同大学院に進学。1973~76年、パリ第四大学(ソルボンヌ)留学。現在、東京大学名誉教授。専門はフランスの文学・思想。2013年7月空海学会設立、幹事長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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