出版社内容情報
近代の世界史を有機的な展開過程として捉える見方、それが〈世界システム論〉に他ならない。第一人者が豊富なトピックと共にこの理論を解説する。
内容説明
“近代世界を一つの巨大な生き物のように考え、近代の世界史をそうした有機体の展開過程としてとらえる見方”、それが「世界システム論」にほかならない。この見方によって、現代世界がどのような構造をもって成立したかが浮き彫りとなる。すなわち、大航海時代から始まるヨーロッパの中核性、南北問題、ヘゲモニー国家の変遷など、近代のさまざまな特徴は、世界システム内の相互影響を分析することで、はじめてその実相を露わにするのだ。同時にそれは、歴史を「国」単位で見ることからわれわれを解放する。第一人者が豊富なトピックとともに説く、知的興趣あふれる講義。
目次
世界システムという考え方
アジアにあこがれたヨーロッパ人―大航海時代へ
キリスト教徒と香料を求めて
スペイン帝国の成立と世界システムの確立
「十七世紀の危機」
環大西洋経済圏の成立
ヨーロッパの生活革命
砂糖王とタバコ貴族
奴隷貿易の展開
だれがアメリカをつくったのか
「二重革命」の時代
奴隷解放と産業革命
ポテト飢饉と「移民」の世紀
パクス・ブリタニカの表裏
ヘゲモニー国家の変遷
結びにかえて―近代世界システムとは何であったのか
著者等紹介
川北稔[カワキタミノル]
1940年大阪市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程中退。文学博士。大阪大学名誉教授。専門は、イギリス近世・近代史、世界システム論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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TS10
kei-zu
壱萬参仟縁
逆丸カツハ
みねたか