出版社内容情報
『パサージュ論』を構想する中で書きとめられた膨大な覚書を中心に、パリをめぐる考察を一冊に凝縮。ベンヤミンの思考の核を明かす貴重論考集。
内容説明
ドイツを代表する知性ベンヤミンが見つめたパリには19世紀の“原史”(Urgeschichte)が埋め込まれていた。ボードレールの詩行、パサージュ/駅舎/エッフェル塔などの鉄骨建築、万国博覧会、ブルジョワジーの住居、人間・事物の商品というありよう―そこから、ベンヤミンが読みとったヨーロッパ近代の真の姿とは?『パサージュ論』を準備するなかで遺された膨大な草稿群からベンヤミンの哲学的・芸術的思索の核を秘めた論考を集成し、パサージュをはじめ当時の貴重な図版を収録。パリをめぐる諸論考および覚書を比較することで、主著への思考の軌跡が明らかになる。
目次
1 パリ論
2 ボードレール論―ボードレールにおける第二帝政期のパリ
ボードレールにおけるいくつかのモティーフについて
セントラルパーク
3 関連論考/参考資料―土星の環、あるいは、鉄骨建築についていくつかのことを
『パサージュ論』初期覚書集
ボードレール論構想および初期の草稿類
『ボードレールにおける第二帝政期のパリ』異稿より
著者等紹介
ベンヤミン,ヴァルター[ベンヤミン,ヴァルター] [Benjamin,Walter]
1892(Berlin)~1940年(Port‐Bou)。20世紀ドイツの最も異彩を放つ思想家・批評家。きわめて緻密で繊細な文体をもつ卓越した文章家。青年運動の只中で思想形成期を迎え、ユダヤ神秘主義、観念論的弁証法、マルクス主義的歴史哲学等の影響を受ける。激動の時代状況とアクチュアルにまたラディカルに切り結びながら、同時に近代もしくはモデルネの原史(Urgeschichte)を見据え続けた。亡命行の途上でみずから命を絶った(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
- 評価
本屋のカガヤの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シッダ@涅槃
34
ラウリスタ~
月
STO