ちくま学芸文庫<br> コンヴィヴィアリティのための道具

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ちくま学芸文庫
コンヴィヴィアリティのための道具

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  • サイズ 文庫判/ページ数 256p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480096883
  • NDC分類 304
  • Cコード C0110

出版社内容情報

破滅に向かう現代文明の大転換はまだ可能だ! 人間本来の自由と創造性が最大限活かされる社会をどう作るか。イリイチが遺した不朽のマニフェスト。

内容説明

ますます混迷の度を深め、閉塞感が高まる現代。現行の諸制度に対する不満がさまざまな形で噴出している。では、めざすべき新たな社会とはどういったものか―。イリイチはそれをコンヴィヴィアリティ(自立共生)という言葉に託した。人間の本来性を損なうことなく、他者や自然との関係性のなかでその自由を享受し、創造性を最大限発揮させていく社会、技術や制度に隷従するのではなく、人間にそれらを従わせる社会、それは決してユートピアではない。近年興隆する脱成長論の思想的源泉をなし、新たな社会を構想するためのヒントが凝縮された、不朽のマニフェスト!

目次

1 二つの分水嶺
2 自立共生的な再構築
3 多元的な均衡(生物学的退化;根元的独占;計画化の過剰;分極化;廃用化;欲求不満)
4 回復(科学の非神話化;言葉の再発見;法的手続きの回復)
5 政治における逆倒(神話と多数派;崩壊から混沌へ;危機の洞察;急激な変化)

著者等紹介

イリイチ,イヴァン[イリイチ,イヴァン] [Illich,Ivan]
1926‐2002年。ウィーン生まれの思想家。ヴァチカン・グレゴリオ大学で神学と哲学を学び、カトリック司祭として活動。1969年、ローマ・カトリック教会との軋轢により還俗し、以後、学校・病院制度に代表される産業社会への批判を展開。その議論は、教育、医療、エコロジー運動、コンピュータ技術など、多分野に影響を与えた

渡辺京二[ワタナベキョウジ]
1930年、京都生まれ。旧制第五高等学校を経て、法政大学社会学部卒業。評論家。河合文化教育研究所特別研究員

渡辺梨佐[ワタナベリサ]
1959年、熊本県生まれ。熊本大学文学部大学院修士課程(社会学コース)修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえぽん

29
文明批評家が1973年に書いた高度産業社会批判の著作。コンヴィヴィアリティ(自立共生)や、飲料としてのコーラや移動手段としての車による「根元的独占」の概念は共感できる部分もある。個人の力で環境へ関わることを不可能にする道具の効率化、つまり手触り感を持った制御主体でなくなることへの異議だろう。他方で多分に70年代米国的かつ終末論的な要素に違和感を感じる点も多い。緑の革命が85年までに飢餓が拡大する事を保証し、これ以上の成長は多次元的な大破局に行きつくという予測は外れており、説得力を毀損している点は否めない。2024/01/02

Y2K☮

29
脱・成長論。特に「教育・医療・輸送」に関する警鐘の書。難解だが「二つの分水嶺」の章だけでもぜひ。たとえばスマホでも飛行機でも最初は便利に感じる。だがやがてそれなしではいられぬ奴隷を育む。学歴はいつしか学歴のないものを機械的に切り捨てる口実に堕した。医療の専門家を名乗る者の多くがいかに当てにならないかはコロナ禍で証明済み。本書で述べるコンヴィヴィアリティ(自立共生)とはお節介な同調圧力を伴う共同体を意味しない。いわば人生そのもののDIY。国や社会が「より多くより速く」を追求しても、選ぶ主体は常に自分なのだ。2022/07/20

壱萬弐仟縁

28
1989年初出。著者の信念:社会は、新しい生産システムの全体的効率に対する、自立的な個人と一次集団の貢献度を大きくするように再建されねばならない(38頁)。自立共生(コンヴィヴィアリティ):産業主義的生産性の正反対の明示をするため使う。これに各人間の自立的で創造的な交わりと、各人の環境との同様の交わりを意味させ、他人と人工的環境によって強いられた需要への各人の条件反射づけられた反応と対照的な意味をもたせよう(39頁~)。人間相互依存に実現された個的自由。固有の倫理的価値をなす(40頁)。2015/12/18

ラウリスタ~

9
一部の人のみが享受出来る医療を維持するために、がんじがらめの決まりを作るのではなく、地方の民間療法なども認めたほうが、全体が幸福になるだろうとか、一部の人だけが超高速で移動出来る鉄道を作る事が、むしろ原動機付き自転車でより多くの人が中速で移動する可能性を阻害するとかそういうこと。毛沢東時代の中国を賞賛したりと、あまりにもあんまりだったので、ほとんどまともに読んでいない。「近年興隆する脱成長論の思想的源泉・・・」などと背表紙に書いているが、1973年なら通用したかもしれないけど、今2015年ですし。2015/11/26

よきし

7
現代文明が落ち込んでいるシステムの暴走に奴隷化された人間という喫緊の問題について、非常に示唆に富んだ切り口でその問題性とそれをどう乗り越えていくのかについて描き出した本。というと聞こえはよいが、実際に読むと、すごくよく分かる。でも、それは実現可能のなのか?この強固な他者を支配し権力を暴走させたいという欲望渦巻く社会のシステムをどう解体し、異なる在り方へとスイッチさせていくのか、その肯定は、血みどろの道行きにならざるを得ないのではないかと想像しつつ読んだ。刺激をたくさんいただいた一冊だった。2022/05/29

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