出版社内容情報
群れず、熱狂に翻弄されることなく、しかし自分自身の内に篭ることなく、人々と共に歩み、権力と対峙していく方法を、省察の人・ホッファーに学ぶ。
内容説明
大学の教壇に立ちながらも若き日から従事してきた港湾労働を続け、「沖仲仕の哲学者」と呼ばれたホッファーによる、地に足の着いた社会批評集。現代という時代は多くの問題を解決してきたように見える。従属を強いられた国や人々に平等な世界への扉を開き、飢餓や貧困を減らす、といったように。しかし掲げられた目標が望ましいものであった場合でも、急激すぎる変化は大きな副作用を引き起こす。ホッファーの見るところ、それがナチズムでありテロリズムであり、経済至上主義であった。社会や人心を冷静に分析し、世の中と、権力と、しなやかに向き合う方法を、省察の人に学ぶ。
目次
1 未成年の時代
2 オートメーション、余暇、大衆
3 黒人変革
4 現代をどう名づけるか
5 自然の回復
6 現在についての考察
著者等紹介
ホッファー,エリック[ホッファー,エリック] [Hoffer,Eric]
1902‐83年。アメリカの社会哲学者。正規の学校教育を一切受けず沖仲仕として長く働いたことから「沖仲仕の哲学者」とも呼ばれる。1964年にカリフォルニア大学バークレー校教授(政治学)に就任したが、65歳になるまで沖仲仕の仕事はやめなかった
柄谷行人[カラタニコウジン]
1941年兵庫県尼崎市生まれ。思想家、文芸評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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