ちくま学芸文庫
オーギュスト・コント

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  • サイズ 文庫判/ページ数 366p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480096333
  • NDC分類 135.4
  • Cコード C0130

内容説明

社会学・人類教・実証主義―フランス革命と産業革命という大変動に直面したコントの生涯を自らに重ねながら描いた「知識社会学的一考察」

目次

オーギュスト・コント―社会学とは何か(この天才との縁;フランス革命の廃墟に立って;王政復古のパリに学ぶ;啓蒙思想よ、さらば;幼く美しい処女作―三段階の法則;社会学の完成と狂気と;女神と人類教への道)
最終講義 オーギュスト・コント
コントとスペンサー
革命と経済学―コントの場合

著者等紹介

清水幾太郎[シミズイクタロウ]
1907‐1988年。東京生まれ。東京帝国大学文学部社会学科卒業。社会学者、ジャーナリスト、文学博士。讀賣新聞社論説委員、二十世紀研究所所長などを経て、学習院大学教授(1949‐69)、清水研究室主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬参仟縁

20
百科全書的で歴史哲学的な綜合社会学の最大の代表者が、コント(016頁)。政治は闘争。敵と味方で成り立つ。勝つためには、敵が減り、味方が殖えることが必要(036頁)。彼は老人から読書算とラテン語の初歩を 学んでいたようだ(042頁)。読書家コント。書物だけが、知識を獲得し、自己を形成する手段になる(062頁)。真の自由は市民的自由とでも呼ぶもの(067頁)。コントは友人に、ヒューム『英国史』やロバートソン『カール五世』、スミスやセイの経済学の書物を勧めた(076頁)。   2014/10/12

ラウリスタ~

12
コントって名前だけは端々で耳にするし、実証主義となるとなおさらその漢字の字面から分かった気になるが、よく考えるとコントという存在について読むのは初めて。前半は岩波新書になったものからの再録で、後半は似たり寄ったりの最終講義とかそういったコントについての文章を集めたもの。清水さん自分が好きなんだなあと思わずにいられない自分語りの多さが、この運動家を知らない世代の読者からしたら鼻につくが、まあいい。社会学とか実証主義とか、まわりからのレッテルが目立つなにかしらの、その根源であるコントについて。2016/03/20

4
清水幾太郎のオーギュスト・コントに関する論説集。コントの解説としてはもちろん、清水の歩み(コント研究に向かった動機)としてもおもしろい。ただ、コントの思想の”良さ”は私にはあまりわからなかった。2023/08/01

Mealla0v0

3
最終講義にて、勉強しても中々わからない本があるが、難しく書くやつが悪いと言っていって笑ってしまった。それはさておき、本書は社会学者の始祖オーギュスト・コントの人物評伝に絡めながらコントの思想を評する本である――と見せかけて、その実清水自身の伝記ですらある。さて、コントは三段階の法則を唱え、①神学=軍事的段階、②形而上学=法律的段階、③実証=産業的段階の順に人間精神が進歩していくと述べた。そうなることで、物事が客観的に観察することができる。③段階目の産業社会を実証主義者がコントロールすることを提起したと。2021/01/14

ぽてと

2
今では清水自身も忘れられた社会学者になってしまった。彼の著作で今でも読まれるのは翻訳と有名な『論文の書き方』くらいだろう。そんな清水の現在でも読むことができる本の一つが、社会学の祖として今も昔も名前しか知られていないというコントについてのこの著作。コントと人類教の軌跡を訪ねてモンペリエやブラジルまで行ってしまう熱意には頭が下がる。内容に関しては、名文家として知られる清水の文章や社会学の講義ではあまり登場しないコントの経歴や三段階の法則や六つの科学等に関する検討もあり、読ませる。2016/06/17

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