出版社内容情報
古代地中海世界をゆるがしたペロポネソス戦争。その激闘を克明に記し、「力」の鬩ぎ合いに透徹した視線を注いで「歴史学」誕生の契機となった名著。
内容説明
紀元前5世紀の古代地中海世界。スパルタ陣営との大激戦、ペロポネソス戦争で疲弊したアテナイでは屍が累々とし、人びとは疫病と困窮のなか、運命の手の弄ばれるままになっていた。この混迷から立ちあがった著者が綴った大戦の長大な記録が、本書『歴史』だ。四半世紀におよぶ激闘で諸国の力がぶつかりあうなか、何が失われ、何が生まれていったのか?迷信や伝説を典拠としたヘロドトスと異なり、夥しい資料を駆使し、多様な視点を盛り込むことで実証的「歴史学」の礎を築いたとされるトゥキュディデスが、透徹した眼差しで古代地中海の姿を活き活きと記した不朽の名著。
著者等紹介
トゥキュディデス[トゥキュディデス] [Thucydides]
紀元前460年頃~前400年頃。アテナイの貴族。アテナイの一将軍としてペロポネソス戦争に従軍するが、アンピポリス市を奪われた責任をとわれ、故郷を追われる。この戦争の体験をもとに著したのが『歴史』。資料を駆使したその実証的手法から、科学的歴史学の祖といわれる
小西晴雄[コニシハルオ]
1932年生まれ。専門は古代ギリシア。国際基督教大学卒業後、ペンシルバニア大学で修士号、リヴァプール大学で博士号を取得。1967年から1998年までカナダのニューブランズウィック大学で教壇に立つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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