出版社内容情報
北米先住民に様々な形で残る神話を比較考量。『神話論理』へと結実する、レヴィ=ストロース初期神話分析の軌跡と手法をあざやかに伝える記念碑的名著。
内容説明
太平洋カナダ沿岸の先住民・ツィムシアン族にさまざまに異なるかたちで伝わる神話群、アスディワル武勲詩。多くの部族社会や天上界の人びとと結婚をくり返しながら、謎に満たち遍歴をくりひろげる主人公、アスディワルを中心として物語は展開される。著者はこの物語群を宇宙観、家族組織、地理、経済など多角的な視野から比較・分析、神話が成立・変容する過程を解き明かし、背後にひそむ共通の構造を浮かび上がらせる。レヴィ=ストロース人類学の集大成『神話論理』へと結実する思考の軌跡をもっともあざやかにしるす記念碑的名著。
目次
1 ツィムシアン族の人々
2 アスディワルの冒険
3 地理・経済・社会・宇宙観
4 冒険がもつメッセージ
5 メッセージの構造分析
6 異伝が語ること
7 矛盾の克服としての神話
8 伝承による変形
9 神話の構造化と伝播
著者等紹介
レヴィ=ストロース,クロード[レヴィストロース,クロード][L´evi‐Strauss,Claude]
1908‐2009年。フランス人類学を代表する学者。“構造主義”を提唱し、親族関係の研究あるいは神話研究を通じて、人類学にとどまらず、人間科学の領域全体に20世紀最大ともいえる成果を残した
西澤文昭[ニシザワフミアキ]
1946年生まれ。青山学院大学文学部教授。専門はフランス中世文学・語学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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