出版社内容情報
ライン河の泡立つ瀑布、万年雪をいただく峰々。スイス体験のもたらしたものとは? ゲーテ自然科学の体験的背景をひもといた本邦初の編訳書。
内容説明
ゲーテにとって旅とは、またスイスとは何だったのか。あのイタリア旅行に先立つこと12年、26歳のゲーテは『若きヴェルテルの悩み』の恋愛体験から逃れるように、スイスに向かう。「力強いライン河の烈しく泡立つ瀑布、万年雪をいただく峰々の王冠の輝き…その中に作用する創造力が脈々と魂の中にめざめてくる」と、偉大な理念を感知し科学的自然把握に決定的な指針を得る。アルプスの多種多様な自然は、研究対象の無限の宝庫であった。作品としてはまとめられなかったこのスイス体験を一書に成した本邦初の編訳書。訳者注解では、形態学・地質学などのゲーテ自然科学へと連なる体験的背景があざやかにひもとかれる。
目次
スイスからの手紙第一部(ヴェルテルの遺稿から十五の断章)
第一次スイス旅行 一七七五年(『詩と真実』第四部から)(フランクフルトからチューリヒまで;ラファーターとボードマー ほか)
第二次スイス旅行 一七七九年(スイスからの手紙第二部)(ムーティエからシャモニまで;マルティニからヴァリスまで ほか)
第三次スイス旅行 一七九七年(スイスへの旅)(テュービンゲンからシャフハウゼンへ;シャフハウゼンのライン瀑布 ほか)
著者等紹介
ゲーテ,ヨハン・ヴォルフガング・フォン[ゲーテ,ヨハンヴォルフガングフォン][Goethe,Johann Wolfgang von]
1749‐1832年。ドイツの詩人、作家、自然科学者、政治家。フランクフルトに生まれ、ヴァイマールに没。“疾風怒涛”の潮流の代表者
木村直司[キムラナオジ]
1934年生まれ。ミュンヘン大学文学部博士課程修了。上智大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Gotoran
壱萬参仟縁
よみこ
シンドバッド
Fumitaka