ちくま学芸文庫 フラクタル幾何学〈上〉

マンデルブロ，Ｂ．【著】〈Ｍａｎｄｅｌｂｒｏｔ，Ｂｅｎｏｉｔ〉/広中 平祐【訳】

筑摩書房（2011/02発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 530p／高さ 15cm
• 商品コード 9784480093561
• NDC分類 414
• Cコード C0141

出版社内容情報

「フラクタルの父」マンデルブロの主著。膨大な資料を基に、地理・天文・生物などあらゆる分野から事例を収集・報告したフラクタル研究の金字塔。

内容説明

マンデルブロが生み出したフラクタル幾何学は、ユークリッド幾何学が放置し続けた自然の複雑な造形を映す鏡にほかならない。本書は膨大な資料をもとに、地理・天文・生物など自然科学のあらゆる分野から事例を紹介。「ケースブック」であるとともに、まったく新しい造形美を謳った「宣言の書」でもある。フラクタル研究史に燦然と輝く記念碑的著作。

目次

１　序
２　３つの古典的フラクタル
３　銀河と渦
４　測層フラクタル
５　非測層フラクタル
６　自己写像フラクタル
７　ランダム性
８　層化ランダムフラクタル

著者等紹介

マンデルブロ，Ｂ．［マンデルブロ，Ｂ．］［Ｍａｎｄｅｌｂｒｏｔ，Ｂｅｎｏｉｔ］
１９２４年、ワルシャワ生まれ。１９３６年にフランスに移住しパリ大学で博士号取得。その後渡米し、プリンストン高等研究所、トーマス・Ｊ．ワトソン研究所等に在籍。「フラクタル」の概念を提唱し、数学的定式化のみならず物理学、生物学、ファイナンスなど諸分野への応用にも多大な業績を残した。イェール大学名誉教授、ＩＢＭ名誉フェロー。２０１０年没

広中平祐［ヒロナカヘイスケ］
１９３１年、山口県生まれ。京都大学理学部卒業後、ハーバード大学で博士号取得。コロンビア大学教授、ハーバード大学教授、京都大学教授等を歴任。１９７０年にフィールズ賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[roughfractus02]

代数=algebra(まとめる)に対してfrangere(こわれる)を幾何学に導入する著者は、マクロ次元を自己相似図形によってミクロ次元に拡大し、滑らかな関数に凸凹の諸断片の折り重なりを見出す。本書が従来の数学の諸概念と記述への挑戦なのは、抽象的点や線や面に対して物質性を保持するタイル張りpertiling、ダストdust、フレークflake等を採用し、断片の寄せ集めのような「ケースブック」形式に仕立てる点でも明らかだ。上巻はペランのブラウン運動解釈を契機に、古典的フラクタルから銀河のフラクタルへと進む。

2017/04/28

[naijel]

読了というかよめなかった。普通に数学書だった。幾何学の基礎がべんきょうできればいいのだけど。

2011/12/25

[MrO]

マンデルブロさん、本人による歴史的名著。なのだが、なんだか漠然とした記述。まったく新しい概念が生まれる時って、こんなふうに始まるのかなと思う。

2018/04/22

[壱萬弐仟縁]

難しい数式も出てくるが、全体として緻密な図式もかなりあり、美的世界を数学によって表現されている。

2012/05/30

[かづを]

図が美しい。が、書かれてる内容は理解不能。。。

2012/03/10