ちくま学芸文庫<br> 東京の昔

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ちくま学芸文庫
東京の昔

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  • サイズ 文庫判/ページ数 242p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480093479
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0195

内容説明

幾千年かの歴史の中で、人間というものはどれだけ進歩し、どれだけ洗練することができたのだろうか。下宿先のおしま婆さん、自転車屋の勘さん、帝大生の古木君、実業家の川本さん。いずれも味のある登場人物を相手に、おでん屋のカウンターや、待合、カフェーで繰り広げられる軽妙洒脱な文明批評。第二次大戦に突入する前の、ほんのわずかなひととき。数寄屋橋が本当に橋で、その下を掘割の水が流れていた頃の、慎ましやかで暮らしやすい東京を舞台に、人間と人間の社会を論じた、吉田健一最晩年の珠玉の一篇。

著者等紹介

吉田健一[ヨシダケンイチ]
1912‐1977年。東京生まれ。吉田茂元首相を父とし、幼少時代を、イギリス、中国などで過ごす。ケンブリッジ大学に学び、帰国後、文筆生活に入る。ヴァレリー、ロレンス等の翻訳、および文芸評論の分野で活躍し、自身も珠玉のエッセイや小説を多数残した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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syaori

49
主人公が本郷信楽町に住んでいたころの話。近くの自転車屋の若主人と酒を飲んだり、渡欧を夢見る帝大生とプルーストなぞを語ったりという筋はここでは些末なことのように感じます。彼のそんな生活を通して描かれるのは西洋と日本の文化がゆったりと混じり合い始めた時代、「もう大部分は焼けてなくなってしまった」という東京の昔。時間の流れの中で少しずつ変化していく愉快で豊かな日々。その回想は、ゆるゆると銚子を重ねるのに似たリズムがあってとても気持ちがよく、ほろ酔いに似た良い気分で今は失われたその時代を寂しく楽しく味わいました。2018/02/22

踊る猫

34
『時間』を読んだ時にも感じたことなのだけれど、吉田健一という人はほんとうに鋭利な知性を持った書き手だと感服させられる。この『東京の昔』でも、その知性の持ち主だからこそなしうるダイナミズム溢れた思考を繰り広げ、狭い日本や人間の一生といったスケールを軽々と飛び越えた発想でこちらを魅せる。吉田健一自身が国際派だったからなしえたことと言われればそれまでだが、それ以上に彼にとってどこか(日本という島国・自分という肉体)に縛り付けられる発想はリアルではなかったのではないか。ゆえにこの本は読んでいてこちらを相対化させる2023/05/05

たまきら

26
東京っ子の、粋。頑固さ、照れ、素朴でそっけなく、外も中も変わらない気性。けれども、この人の文章にいぶし銀のように輝く知性は、生まれだけのものじゃない。東京なのになんだか東京じゃない。特権?そうかもしれない。けれども、彼の文章の中で輝く東京は、祖母の良く語っていた大正時代の浅草のように、夢のような魅力に満ちているのだ。2019/06/29

テル35

21
ストーリーではなく、想念の流れを、ただ感じていく。 「それは人間は何が目的で生きているのかと言った愚劣な考えを斥けるに足りて夕闇が早く町を包んでその中に付く明りが懐しい色をしているからそれが見える所にいるのだった。」2019/06/26

jahmatsu

21
初の吉田健一。酒飲みのフリートークがゆるやかに続く感じ心地良し。味のある登場人物達にホッコリさせられる。ただ、、独特な、なんとも言えない文体に最後まで慣れなかったー2018/03/22

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