内容説明
仏教者としてすべての人を救おうと決心した法然。彼は、「念仏すれば例外なく誰もが救われる」という教えを説き、民衆から熱烈に歓迎された。それ以前の仏教では、成仏するための条件があまりに多く、専門の修行を積んだ僧侶さえも悟りの境地に至ることが難しかったからだ。失脚した政治家・九条兼実の要請により書かれた救済の書『選択本願念仏集』では、なぜ念仏すれば救われるのか、そしてなぜ念仏でなければならないのかということが、徹底的に論じられている。人間存在の不確実性に悩み、「ほんとうの人生」を求めるすべての人々の問いに答えてきた、日本浄土仏教の精髄。
目次
道綽禅師、聖道・浄土の二門を立てて、聖道を捨てて正しく浄土に帰するの文
善導和尚、正雑二行を立てて、雑行を捨てて正行に帰するの文
弥陀如来、余行を以て往生の本願となしたまわず、唯、念仏を以て往生の本願となしたまえるの文
三輩念仏往生の文
念仏利益の文
末法万年の後に、余行悉く滅し、特に念仏を留むるの文
弥陀の光明、余行の者を照らさず、唯念仏の行者を摂取するの文
念仏の行者、必ず三心を具足すべきの文
念仏の行者、四修の法を行用すべきの文
弥陀化仏の来迎、聞経の善を讃歎せず、唯念仏の行を讃歎したまうの文〔ほか〕
著者等紹介
石上善應[イシガミゼンノウ]
1929年小樽市生まれ。1956年大正大学大学院文学研究科仏教学修士課程修了。大正大学教授、韓国東國大學校碩座教授を経て、大正大学名誉教授、淑徳短期大学学長、浄土宗總合研究所所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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