ちくま学芸文庫<br> 日蓮入門―現世を撃つ思想 (増補)

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ちくま学芸文庫
日蓮入門―現世を撃つ思想 (増補)

  • 末木 文美士【著】
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  • 筑摩書房(2010/04発売)
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  • サイズ 文庫判/ページ数 254p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480092762
  • NDC分類 188.92
  • Cコード C0115

出版社内容情報

内容は後日登録

内容説明

日蓮の思想は、近代日本において超国家主義者に信奉されるなど、時に危険なイデオロギーとも目されてきた。だが、実際の著作を読んでゆくと、真の日蓮は一筋縄ではゆかない、実に多面的な思想家であることに気付くだろう。政治権力に挑戦する闘う思想家、孤独で内省的な理論家、ユートピアを思い描く夢想家、おおらかな現実主義者など。魅力的なその人柄に触れつつ、『立正安国論』『三大秘法抄』などの遺文をひとつひとつ読み解き、多彩で奥深い思想世界を探る。ちくま新書版に増補をくわえて刊行する。

目次

1 日蓮を読むために
2 神話と事実
3 闘う仏教者
4 内省と自覚
5 理想と現実
結び 呼びかける日蓮
増補 鎌倉仏教と日蓮

著者等紹介

末木文美士[スエキフミヒコ]
1949年山梨県に生まれる。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。東京大学大学院人文社会系研究科教授を経て、国際日本文化研究センター教授。仏教学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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樋口佳之

32
大胆にも当時の政治を批判し、妥協なくその戦いを完遂することができたのである。批判性を失って唯々諾々と政治の言うがままに従う今日の多くの仏教者が、果して日のこの大胆な挑戦を受け止めることができるであろうか。日蓮がなぜ今日に至るまで色あせず刺激的であるのか、その秘密の一端はここにある。/この教えからブレーキ役の自己規定は出てこないだろうなあ。2019/07/26

イプシロン

23
(再読)日蓮に対しての個人的偏見を正そうと思い読みなおした。日蓮の思想が総合性をもっとも重視していたことが知れたことが一番の収穫だった。いわゆる「四箇の格言」も攻撃的なものではなく、部分観だけに執着していた他宗への讒言であると解釈できた。日蓮はそういう部分が大いに誤解され歪曲されていることがわかった。そもそも天台宗から学んだ日蓮なのだから、「四箇の格言」は、円密禅戒という四宗兼学こそ総合的であり、円だけ、密だけ、禅だけ、戒だけに執着するのはおかしいというのは最もな論理というわけだ。2018/10/20

浅香山三郎

12
仏教思想史の研究者による日蓮思想の解説。日蓮の思想については、今迄余り知らなかつたが、『法華経』を教義の中軸に置き、現実世界を解釈し、為政者への諫言を展開するといふ、日蓮の論理の回路が理解できる。後世の偽作・仮託も多いといふ日蓮の著作、消息類は、その判別自体が議論の対象であり、細心の注意が要るといふ。著者は確実性の高い著作を対象に、法華経を軸とする日蓮思想の構造を明らかにしやうとする。黒田俊雄が「旧仏教と鎌倉新仏教の対立と後者の先進性」といふ固定観念を批判して以後、天台宗の思想を独自に発達させた総合仏教↓2022/03/17

壱萬弐仟縁

9
2000年初出。政治への積極的なコミットメントを進める闘う日蓮主義(014頁)。日蓮は賛否両論。つまり、激しい言動に信者を得るとともに、他方で強力な敵を作る(025頁)。僕の場合もそうだろうな、と自戒。主著『立正安国論』(082頁)。これ以上ない厄災が続き、疲弊しきった当時の人々の生活を問題視したのは共感できる(090頁)。3・11然り、収束できない放射能漏洩を前に立ち尽くす我々も同様。現世の苦難は前世の謗法の悪業による(140頁)。板垣雄三先生の玉稿をかつて、『現代思想増刊イラク戦争』を読んで想起した。2013/08/21

イプシロン

5
筆者あとがきにあるように、「しろうとゆえの大胆さで」読めば、色眼鏡なく日蓮という人を考察できる一書。ただし、日蓮が残した遺文の膨大さや波乱万丈な人生、活発な実践行動力を考えると、物足りなさを感じざるを得ない内容。真蹟、偽書への拘りが非常に強く、学問的探究には向いているが、日蓮その人を知るという意味においては、さらに物足りなさを感じるかもしれない。人とは、周囲の人との関わりで人間としての評価ができる。そういう部分への視点があまりにも僅かなのは残念であるが、非常に好感のもてる入門者ではあるだろう。2014/05/20

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