出版社内容情報
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内容説明
最初の勅撰和歌集『古今和歌集』の全歌訳注。序詞・枕詞・縁語・掛詞・見立て・擬人法などの表現技法によって鮮明かつ複雑に詠まれた歌々の世界を、正確な現代語訳と注解、補注などによって明らかにする。発想や表現技法、鑑賞・読解の要点を簡潔に解説し、歌語研究をふまえた堅実で独自な著作として高い評価を受けた名著。本文庫での刊行に当たって全篇を見直し、新たに「四季の景物一覧」を設け、「歌語索引」を補訂し、「参考文献」を書き下ろした。
目次
春歌上
春歌下
夏歌
秋歌上
秋歌下
冬歌
賀歌
離別歌
羇旅歌
物名
恋歌一
恋歌ニ
恋歌三
恋歌四
恋歌五:哀傷歌
雑歌上
雑歌下
雑躰
大歌所御歌・神遊びの歌
東歌
著者等紹介
小町谷照彦[コマチヤテルヒコ]
1936年長野県生まれ。東京大学大学院単位取得退学。東京学芸大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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双海(ふたみ)
17
三度目の再読。去年の10月と12月にも読んでいたんですね。気に入った歌の上に印をつけながら読み進めました。あとで短冊なり色紙なりに書いてみようと。遊び心です。2014/12/14
双海(ふたみ)
11
再読。歌の現代語訳が丁寧についていますが、自分の頭を使わなくなるので……簡素な脚註しかない岩波文庫版のほうが私には合っているかなぁ…と思いました。2013/12/25
双海(ふたみ)
4
何度も読むよ、きっと。2013/10/31
壱萬参仟縁
1
いいと思った歌は、71「残りなく散るぞめでたき桜花ありて世の中果ての憂ければ」(053ページ)。現代語の解釈は、「散りぎわのよい花から憂き世に未練を持ってもしかたがないと人事に転換」とある。未練がましいことはダメで、スパッと切り換える潔さ。学びたいことだ。517「恋しきに命をかふるものならば死にはやすくぞありべかりける」(164ページ)は、解釈が「人を恋する苦しさに、命が引き換えられるものならば、死ぬことなどはいともたやすいことだ」。現代の恋人たちにも共感を呼ぶものだ。数多い歌からお気に入りを探す楽しみが2012/08/17