ちくま学芸文庫
決定的瞬間―暗号が世界を変えた

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  • サイズ 文庫判/ページ数 330p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480091567
  • NDC分類 936
  • Cコード C0122

内容説明

ある暗号電報の解読が、世界史を変えた!第一次世界大戦の勃発から2年半、欧州戦線は膠着し、850万人の死者を出してなお出口の見えない泥沼が続いていた。アメリカが参戦しないかぎり戦局は動かない。しかし当のウィルソン大統領はあくまで中立を貫く。そんなある日、1本の暗号電報を傍受したことから、英海軍諜報部が動き出す。イギリス、ドイツ、アメリカの決断は?メキシコ、日本を巻き込んで、水面下で息詰まる情報戦が繰り広げられ…。名著『八月の砲声』の著者が、膨大な資料を綿密に読み解き、アメリカ参戦の内幕を克明に描き出した傑作歴史ノンフィクション。

目次

待っていた電報
賢明なるドイツ皇帝と黄禍
「すぐ、税関を占領せよ!」
第三者―日本
「フォン・リンテレン、当地にきたる…」
ドイツ製「ビリャ万歳!」
「わが友、ツィンメルマン」
わな
電報は送られた
「わが生涯の最も劇的な時」
電報、ワシントンへ
確信を余儀なくされて

著者等紹介

タックマン,バーバラ・W.[タックマン,バーバラW.][Tuchman,Barbara Wertheim]
1912‐89年。ニューヨークの名門に生まれ、ハーヴァード大学を卒業。政治評論誌「ザ・ネーション」の論説や特集記事を担当し37年には記者としてスペイン内乱を取材、英国評論誌特派員ののち、文筆家として活躍。63年に『八月の砲声』でピュリッツァー賞を受賞、72年『失敗したアメリカの中国政策』で再受賞した

町野武[マチノタケシ]
1924年福島県生まれ。東京大学経済学部卒業。元朝日新聞東京本社外報部次長、論説委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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まめなやつ【多摩市多摩センター整体マッサージ】

4
謀略だらけの国際外交の中でアメリカだけがイノセントだった…という話を誰が信じるのか知らないが、まぁそう書いてある。一番の悪者はドイツであった…敗戦国だから悪者にされるのは仕方がないか。考えようによってはイギリスが一番の悪、というふうにも見えるが。それにしても日本とメキシコが組んでアメリカと一戦交えようとしていたって本気で思ってたらしいのには笑った。著者自身も「証拠はないが」そうだったであろうと書いてあるし。本当に日本って世界から理解されてない国なんだなぁと思った。昔も今も状況は変わってないようだけど。2014/02/03

sekaisi

2
アメリカが恐れた日本2020/08/29

dogu

2
同著者の『八月の砲声』の続編的作品と言える。 暗号や解読の技術ではなく、それがどのように使われてどんな影響をもたらしたのかが中心。 米国を連合国側に参戦させまいとしたドイツの画策がドイツ自身を破滅へと導いた顛末がよく分かる。 カイゼルを始めとする黄禍論や当時の米国社会の日本、メキシコに対する見方についてはハインツ・ゴルヴィツァーの『黄禍論とは何か』を合わせて読むと理解しやすい。2011/04/21

夢仙人

1
第一次世界大戦の米国を参入させた諜報戦の話。2019/01/01

TK39

0
ドイツによるメキシコ、日本との同盟参加働きかけ、そしてアメリカへの攻撃などアメリカのヨーロッパ参戦を防ぐためにドイツも勝つ為に色々な策を講じていた。メキシコと日本の関係は知らなかった。Uボートによる商船無差別攻撃は賭けだったということか。しかし、第二次世界大戦前の日本とアメリカの不仲は日本に連合国離脱を検討させるまでのものとはこれまた、知らず。2017/03/30

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