ちくま学芸文庫
相対性理論〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 344p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480091192
  • NDC分類 421.2
  • Cコード C0142

内容説明

アインシュタインの一般相対性理論が1916年に発表され、人々が競ってその解説を求めたとき、パウリは『数理科学百科事典』の一項目でそれに応えた。理論から5年、パウリは当時まだ21歳で、先行する論文を簡潔に引用紹介しながら、的確な批評を加え、むだなく淡々と特殊相対性理論から一般相対性理論までを解説しきった。アインシュタイン本人も絶賛し、本書訳者の物理学者内山龍雄をして「研究をさし置いてでも訳したい」と言わしめた。懇切に注釈を加え本書の魅力を伝えようとする姿勢から、セミナーを髣髴させる熱気が存分に伝わってくる。上巻は「特殊相対性理論」まで。

目次

第1編 特殊相対性理論の基礎(歴史的背景(Lorentz、Poincar´e、Einstein)
相対性の要請
光速度不変の要請、Ritzの理論 ほか)
第2編 数学的準備(4次元世界(Minkowski)
ローレンツ群の拡張
アフィン変換に対するテンソル解析 ほか)
第3編 特殊相対性理論(運動学;電気力学;力学および一般力学 ほか)

著者等紹介

パウリ,W.[パウリ,W.][Pauli,Wolfgang]
1900‐1958年。オーストリア生まれ。理論物理学者。大学入学前に一般相対性理論に関する論文を、また21歳で本書「相対性理論」を著して名声を博した。その後、関心を量子力学に移し、ハイゼンベルクらと量子力学の体系化に努め、1924年の「パウリの原理」発見に対してはノーベル物理学賞が授与された

内山龍雄[ウチヤマリョウユウ]
1916‐1990年。静岡県生まれ。大阪帝国大学物理学科卒業。大阪大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

11
テンソルの導入から始まるディラックの講義録『一般相対性理論』(1975)読後に本書を読むと、相対論の情報が普及し始める1920年代すでに四次元テンソルを導入して特殊相対論を概説していた点は注目に値する。一方、この書物が21歳の著者が書いた点が注目されがちだが、師ゾンマーフェルトが担当する『数理科学全集』の相対論の項目に四次元テンソルを導入した点を考慮して事典項目として読むと、特殊相対論を難解なものに見せたのではないかという印象も拭えない。他方、当時の関連論文の情報がまとめられいる点で、歴史的利便性は高い。2022/02/14

まじぇすた

1
第I編、第II編はスマートな文章で分かりやすく興奮する。しかし第III編は打って変わって難しく、電気力学や電磁気学を数式の物理的な意味まできちんと理解していないと分からないので、勉強し直して読み直したい。それでも、全体を通して説明が論理的に丁寧であるので、相対論を理解するには良い本だと思う。統計力学の応用の節で「リウビルの定理にもとづく」という観点からの説明が凄いと思った。ちなみに、この本の中の最初にある内山龍雄先生による「訳者序」は、この本を紹介するときの鉄板ネタらしく、ここを読むだけでも面白い。2018/07/26

denbe

0
元々百科事典に載せたものなので教科書というよりはやはり事典っぽい感じ。2011/12/24

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