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ちくま学芸文庫
哲学的思考―フッサール現象学の核心

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  • サイズ 文庫判/ページ数 462p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480089373
  • NDC分類 134.9
  • Cコード C0110

内容説明

学問の「客観性」とはどういうことか?人は善や美を生きるが、善や美の根拠は何か?そうした根源的な問いを確かめ、共有していくための「方法」をフッサールは打ち立てた。そしてそれは、近代哲学の歴史のなかで鍛えられた「主観」へと立ち戻って思考する方法の極限のなかから生まれたものである。フッサールの現象学を徹底的に読みなおし、その核心である“実存的世界”と“客観的世界”とのつながりを解明する。日々を生きるふつうの人びとのなかに思想する営みをよび戻し、考えあうことへの希望と信頼をふたたび提起する渾身の論考。

目次

序章 現代思想の“真理”批判をめぐって
第1章 “学問の基礎づけ”とは何か
第2章 “生”にとって学問とは何か
第3章 何のための“還元”か(1)体験への“内在”
第4章 何のための“還元”か(2)超越論的問題
第5章 いかにして“現実”は形づくられているか
第6章 科学の成果をどう理解するか―生活世界と学問
第7章 “社会”の現象学
終章 現象学的方法の意義と問題点について

著者等紹介

西研[ニシケン]
1957年鹿児島県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了(社会哲学専攻)。京都精華大学人文学部助教授。哲学の営みを「自己と世界の関係をとらえ直すための技術」として甦らせようと試みる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

SOHSA

25
《購入本》フッサール現象学への解説書くらいの軽い気持ちで読み始めたが、見事に予想を裏切られた。生中に読み解けるほどのやわな代物ではなかった。しかし、難解で既に時代遅れとさえ言われているフッサール現象学をかなり分かりやすくかつ筆者独特の視座で読み手に指し示してくれている。私自身、フッサールについて特段の興味を持っていたわけではなく、ハイデガーを読む前の一応の橋渡し程度のつもりで読み始めたのだが、本書を読み終えてフッサール現象学が容易ならぬものであることを(→)2015/08/02

itosan04

5
読むのに1ヶ月はかかった。フッサール現象学を思考の補助線として作者自身の哲学的課題を徹底的に追求している。「学問の基礎づけ」をデカルト以上に考え続けるところがすごかった。徹底的に「厳密な学問」を追及したフッサールの学問的姿勢こそむしろ今日的意義があることが強調されている。個人的にはあらゆる学問の中で現象学ほど難しいものは無いと思っているが、少しこの本で身近に感じられた。繰り返し読んでいきたい本。2016/02/21

齋藤孝夫

1
10年ぶりに読みました。 たまに読んだら本質を考えられるかな~!?2017/02/19

kiyoyama_san

1
七章の〈社会〉の現象学にて 私が、マルクス、ホッブズ、ロック、ルソーほとんどやってこなかったためあまり理解ができなかった 自分の弱点がわかった感じです。それ以外の章はおそらく現象学の基礎をやってきた人にはわかりやすいと思います。おさらいと言った感じで読んでもいいと思います。2016/05/20

Yuki-bare

1
個人的には西・竹田は好きだ。仮に本書がフッサールの 現象学のでは無いとしても批判の対象になり得ないはずだが。 まあ文句がある方はこの2人より平易に解説していただきたい。2013/05/05

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