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ちくま学芸文庫
現代思想としてのギリシア哲学

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  • サイズ 文庫判/ページ数 350p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480089069
  • NDC分類 131
  • Cコード C0110

内容説明

近代ヨーロッパ文化の源泉であるギリシア哲学は、現代思想に類似した、「神の死」とも言うべき状況の中から発祥したものだった。人間にとって最も根源的な問題といえる「在ることの不思議」に覚醒し、無常や不条理といった否定性を含みこんだまま、二元論を超克しつつ存在驚愕(タウゼマイン)を直視した、タレス、ソクラテス、プラトンら西洋哲学の開祖たち。人類史上画期的な出来事としてのギリシア哲学を、新たな視座から精緻に検討し、現代思想を鍛えなおす。

目次

序章 月から落ちてきた眼
第1章 哲学誕生の瞬間―タレス
第2章 逆説の宇宙―ヘラクレイトス
第3章 存在の永遠―パルメニデス
第4章 非知の技法―ソクラテス
第5章 ギリシアの霊性―プラトン
第6章 あたかも最期の日のように―M.アウレリウス

著者等紹介

古東哲明[コトウテツアキ]
1950年生まれ。京都大学文学部哲学科卒業後、同大学大学院博士課程修了。広島大学総合科学部教授。専攻は、哲学、比較思想
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Bartleby

16
万物の根源をタレスは水だとした。ヘラクレイトスはそれを火だと言った。哲学史的な知識としては知っていたけど、これまで彼らの思想が面白いと思えたことはあまりなかった。この本はそんなタレスやヘラクレイトスらの哲学について大胆な解釈も交えながら解説していて、ギリシア哲学を過去のものとしてではなく、自分たちの生きる現代に通じるものとして提示してくれている。ギリシア哲学(特にその初期)はこんな面白いものだったのかという新鮮な驚きがあった。2014/06/01

amanon

8
一般的には何となしとっつきにくいイメージがあるギリシア哲学への見方が一変するくらいに刺激的な書。哲学書というより、哲学を題材にしたエッセイとでも言いたくなるくらいに軽やかな語り口に惹かれ、つい先へと読み進めていた。何かと訓詁学的になりやすいギリシア哲学をタイトルにもあるように現代思想と付き合わせて語ることで、これまでと全く見えてこなかった側面を炙り出していく展開は非常にスリリング。特に印象的だったのは、永井均の解説にもあるように、最後のアウレリウス。その諦観に満ちた言葉はもちろん、その経歴も興味深い。2013/11/12

じょに

4
あぁーそうだったのか、の連続。おもしろいギリシャ哲学。そんなこと昔から知ってるよ、を噛み締めようってコトで。2009/02/05

hakootoko

3
「「ほんとうの哲学とは、この世をみる見方を学びなおすこと」そう、現代哲学者メルロ=ポンティもいうとおりだ。」「まるで月のかがよいの姫(かぐや姫)のように《内なる外》にいずまうこと。それが哲学特有の体感、あるいはこの世界に対する態度、ということになろうか。」2020/02/29

TTT

3
自然哲学者は自然科学者じゃなかった!!2009/02/24

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