ちくま学芸文庫
シンボルの遺産

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 434p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480089021
  • NDC分類 702
  • Cコード C0170

内容説明

神は細部に宿りたまう。一見ささやかな図像にも歴史の秘密が隠されている。イコノロジーの創唱者アビ・ヴァールブルク終生の課題は、イメージを手がかりに「古代が後世の文化に与えた影響の伝播とその本質」を問うことだった。ザクスルもまたその理念を共有し、英米圏での啓蒙と普及に大きく貢献した。本書は、「歴史、文学、科学、宗教の境界を耕す働き手」を自認する著者の学際的関心が横溢する講演選であり、今日再評価の気運高い「ヴァールブルク的方法」のみごとな実践例とも言える名著である。関連資料・長文解説を完備する待望の改訳増補決定版。図版199点。

目次

1 イメージの死と再生
2 石棺のアルケオロジー
3 中世の宇宙観
4 カピトリウム―ローマのシンボリズム
5 トロイ物語―宮廷風恋愛物語のイコノグラフィー
6 ミトラス1―古代インドからローマへ
7 ミトラス2―洞窟祭祀のシンボリズム
8 三人の「フィレンツェ人」―ホーン、ヴァールブルク、メニール
9 蛇・稲妻・祝祭―ヴァールブルクのニューメキシコへの旅
10 ひとつの出会い―カッシーラーとヴァールブルク
補遺 ヴァールブルク文庫とその目的(佐川美智子訳)

著者等紹介

ザクスル,フリッツ[ザクスル,フリッツ][Saxl,Fritz]
1890‐1948年。イギリスの美術史家・文化史家。ウィーンのユダヤ人家庭に生まれる。ウィーン大学でドヴォルジャークに、ベルリン大学でヴェルフリンに師事。アビ・ヴァールブルクの秘書、研究所初代所長として、その学的理念の啓蒙に努め、文庫・研究所のロンドン移転およびその後の発展にも尽力した

松枝到[マツエダイタル]
1953年生まれ。和光大学教授。文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぽてと

0
創設者アビ・ヴァ―ルブルクを筆頭に、カッシーラー、パノフスキー、ゴンブリッチなどの名だたる哲学者、美術史家を輩出したイコノロジー研究の中心、ヴァ―ルブルク研究所の初代所長の講演録。シンボルとは古代から誕生と消滅、再生を繰り返し受け継がれてきた、まさしく過去の人類の遺産とも言うべきものであり、それを読み解くことによって人間精神の根幹を解読しようという壮大な試みの一端をこの著作から垣間見ることができるだろう。2016/05/04

ekka

0
「イメージの死と再生」「中世の宇宙論」を読書中。2013/04/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/224525
  • ご注意事項

最近チェックした商品