内容説明
本来、人間には、同類を殺すことには強烈な抵抗感がある。それを、兵士として、人間を殺す場としての戦場に送りだすとはどういうことなのか。どのように、殺人に慣れされていくことができるのか。そのためにはいかなる心身の訓練が必要になるのか。心理学者にして歴史学者、そして軍人でもあった著者が、戦場というリアルな現場の視線から人間の暗部をえぐり、兵士の立場から答える。米国ウエスト・ポイント陸軍士官学校や同空軍軍士官学校の教科書として使用されている戦慄の研究書。
目次
第1部 殺人と抵抗感の存在―セックスを学ぶ童貞の世界
第2部 殺人と戦闘の心的外傷―精神的戦闘犠牲者に見る殺人の影響
第3部 殺人と物理的距離―遠くからは友だちに見えない
第4部 殺人の解剖学―全要因の考察
第5部 殺人と残虐行為―ここに栄光はない。徳もない
第6部 殺人の反応段階―殺人をどう感じるか
第7部 ベトナムでの殺人―アメリカは兵士たちになにをしたのか
第8部 アメリカでの殺人―アメリカは子供たちになにをしているのか
著者等紹介
グロスマン,デーヴ[グロスマン,デーヴ][Grossman,Dave]
米国陸軍に23年間奉職。陸軍中佐。レンジャー部隊・落下傘部隊資格取得。ウエスト・ポイント陸軍士官学校心理学・軍事社会学教授、アーカンソー州立大学軍事学教授を歴任。98年に退役後、Killology Research Groupを主宰、研究執辞活動に入る。『戦争における「人殺し」の心理学』で、ピューリツァー賞候補にノミネート
安原和見[ヤスハラカズミ]
1960年鹿児島生まれ。東京大学文学部西洋史学科卒業
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