内容説明
近代的なスタイルの国語辞典の第1号『言海』は、「読める辞書」としても絶大なる人気を誇ってきた。語釈には「堂々めぐり」がほとんどなく、意味の本質に迫るキリッとした名文づくし。とりわけ動物・植物・鉱物などの語釈がシブい。ユーモアすら漂う。明治時代の俗語もまじり、方言などの注記もある。用例も豊富で、古典のアンソロジーのような一面も。巻頭の「語法指南」は日本最初の近代的な文法書として愛用された。明治のことばの辞典として、また古語辞典としても役に立つ。国語辞典として使うための詳しい解説つき。縮刷版(明治37年)の内容をそのままの大きさで覆製。
著者等紹介
大槻文彦[オオツキフミヒコ]
弘化4年(1847年)江戸生れ。蘭学者・大槻玄沢の孫。大学南校(東京大学の前身)に学び、文部省に勤める。17年を費やして『言海』を完成させた。宮城県尋常中学校(県立仙台一高の前身)校長、国語調査委員などを歴任。文学博士、帝国学士院会員。昭和3年(1928年)、『大言海』編纂中に死去
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