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ちくま学芸文庫
新編 悪場所の発想

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  • サイズ 文庫判/ページ数 318p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480087331
  • NDC分類 384.38

内容説明

江戸時代、定住的な生活空間の外に囲い込まれて形成された、遊郭と芝居町という「悪場所」。そこには、中世以前の遊行漂泊民の呪術的・宗教的精神が脈々と受け継がれていた。定住民に忌避されつつ同時に憧憬の対象でもあった、その独自の空間には、どのような想像力が満ちていたのか。漂泊と旅を日常とする精神を継承した芭蕉、土俗・伝承と近世的創造行為が繋がれた西鶴、「悪」と「美」を指向する近松、歌舞伎など多様な作品と空間を往還しつつ、伝承的想像力の論理を鮮やかに捉えた画期的論文集。

目次

道行の時空
遊行的なるもの
遍路拒斥すべし
現代流民考
遊行の時空―遊行民・連歌師・芭蕉
伝承の創造的回復―西鶴諸国はなし・笛吹川・吹越の城
負の呪縛から常陸坊海尊・かさぶた式部考
痴の弁慶
土俗・狂気・ユーモア
悪場所論おぼえがき
悪場所の秘儀 虚構の性
女形、その虚構の性の美
なり瓢風に揺らるゝ
まがひもの 近松門左衛門
幽霊の変貌 東海道四谷怪談の方法
幕末転形期の芸術 絵金の芝居絵

著者紹介

広末保[ヒロスエタモツ]
1919年高知県に生まれる。1980年まで法政大学に在職。1993年没。戦後の近世文化研究において画期的視座を提示した著書に『近松序説』(未来社)、『芭蕉と西鶴』(未来社)、『もう一つの日本美』(美術出版社)、『辺界の悪所』(平凡社)、『東海道四谷怪談』(岩波新書)、『心中天の網島』(岩波書店)、『可能性としての芭蕉』(お茶の水書房)他がある