内容説明
子規により近現代の文学として開かれた俳句の世界。以来多くの俳人が輩出したが、彼らは一体何を表現してきたのか。本書は昭和期以降、現在までの俳人126人の代表句(俳句表現史的にみて優れたもの)を選び、鑑賞の基本、作品成立の事情や時代背景、作品の構造、表現方法やその領域などを分析し、何より、作品自体の言葉のもっている力を考察し、難解をもって知られる現代俳句の世界をはじめて一般読者の前に開いた類例のない画期的試み。上巻は、「ホトトギス」の系譜、自由律俳句の系譜、新興俳句の系譜72人の名句と秀句を収録。
目次
「ホトトギス」の系譜(高浜虚子;杉田久女;竹下しづの女 ほか)
自由律俳句の系譜(尾崎放哉;種田山頭火;栗林一石路 ほか)
新興俳句の系譜(日野草城;高屋窓秋;石橋辰之助 ほか)
著者等紹介
川名大[カワナハジメ]
1939年千葉県生まれ。俳文学者。早稲田大学第一文学部を経て、慶応義塾大学・東京大学両大学院修士課程にて近代俳句を専攻。三好行雄、高柳重信に学ぶ。近代俳句の軌跡を俳句表現史の視点から構築
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。