内容説明
患者、医療関係者(医師、看護婦、セラピスト)、介護人にとって、「病い」「死」とは何なのか?16人の手記から、病気、障害、臨死の生々しい体験を紹介し、医学的知識や医療技術以上に大切なケア、心のケアの質を問う。また、本書は単に医療の次元にとどまらず、人間存在一般に深く関わる多くの問題をも提起する。生と死と苦の三つ巴の人間の実存状況が、難病や障害に苦しむ登場人物の生の言葉で語られ、読者も生きることの意味を深く考えさせられ、感動を受ける。巻末に「思索のためのポイント集」を付す。
目次
死の記憶
生命の操縦術
ラウル
苦闘すること
挑戦
理解
精神病―芸術か、人生か、病気か
苦痛のとりこ
世界観の再構築
不思議な旅
彼らを退院させよ
不幸の要因
資金を得よ、神、自己、薬
ゲイブとアリのために
友との旅
著者等紹介
ヤング・メイスン,ジニーン[Young‐Mason,Jeanine]
ミシガン大学看護学部卒。現在、マサチューセッツ大学アマースト校の看護学担当教授。精神医学的精神病臨床看護学の専門家で、ボストン大学大学院人文・行動研究科より博士号を授与された
中村恭子[ナカムラキョウコ]
川村学園女子大学人間文化学部日本文化科教授。宗教学専攻
二宮千寿子[ニノミヤチズコ]
国際基督教大学人文科学科卒業。文芸翻訳家
坂口早苗[サカグチサナエ]
川村学園女子大学教育学部教授。保健学博士
坂口武洋[サカグチタケヒロ]
川村学園女子大学人間文化学部生活環境学科教授。医学博士
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