内容説明
『史記』の主要部分をなす戦国から秦・漢初期―この時代は、以降2000年にわたり存続した「原中国」の枠組みが形成された時期でもある。国政を陰で操った戦国の大商人・呂不韋、游侠の徒から皇帝に成り上がった劉邦、中国古代史を『史記』に活写した司馬談・遷親子など、天子のもと統一が進められるなかで、激変する運命と、権力と才能の葛藤する政治の現場を、したたかに生き抜いた人々の群像から、『史記』の時代を読み解く好著。
目次
1 商人と法吏―秦帝国の二人の宰相
2 武人と謀臣―漢帝国の建設者群像
3 皇帝と官僚―劉氏三代
4 父と子―二人の太史令