内容説明
気持よく締まった教室、いたわりのある教室、子ども一人ひとりの能力を豊かに伸ばす、そんないきいきとした教室は、どうしたらできるのか。教育に全身で打ち込み、創造的で新鮮な授業の地平を切り開いた著者が、自らの体験より、とっておきのことばと工夫を語る、実践的かつ画期的な教育書。
目次
教室の毎日から
グループ学習について
話し合いの学習
ことば・語彙の学習
文学の指導について
はずみのある作文学習に
テストと宿題
机間巡視とヒント
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
るい
6
国語の大家、大村はま先生。彼女の言葉は、今読んでもいきいきとしている。彼女が見取った子どもの実態とその対応術は、今でも十分通じるものがある。忘れ物は叱らない等、共感する指導も多い。国語の指導をする際に意識したいことが、山のように書いてあった。全ての子どもの可能性を伸ばす教科指導をしていきたい。2015/08/01
むむむ
2
生徒への深い思いやりや慈しみを感じる分、教員への厳しさをひしひしと感じさせられる。 ただ、優しさと甘さも明確に区分されているため、時に厳しさを持って生徒に接してきたことがよくわかった。 自由にしていいと言えるよう、教員自身の準備が不可欠なのだと改めて思わされる。2022/03/20
あられ
2
生き生きと教えているさまが伝わってきて、この先生の教室は楽しいだろうなと思った。教え方を先生方に伝えている本ですが、教えることが楽しくて楽しくて仕方がない気持ちがどの項からもあふれているように感じた。2018/01/30
chaco
2
この本は公立中学校で教えた国語の先生が後輩の先生たちのために書いた、というだけじゃない。学校の先生にならなかった私にも、自分の使うことばを改めて考えるきっかけを与えてくれた本。学校の先生になる人はもちろん、そうではない人にも学びを与えてくれるのではないか。
るい
2
大村はま先生が、教室で心がけていたこと、授業をする上で考えていたことが綴られている。すべてが自分の理想であり、自分の現状からは遠すぎて圧倒される。それでも心に留めておいて、カケラでもいいから取り入れていきたいと思う。自分から子どもに話しかけること、子どもは思うようにならないこと、ほんとうに注意したり叱ったりすることは、常識的で一般的な正しさにとらわれずに見極めること、国語の教師としてたくさんお話を持つこと、グループ学習、話し合い、作文学習、テストについて。この本をわたしの手びきとしたい。2012/03/05