ちくま新書<br> 〓介石―「中華の復興」を実現した男

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ちくま新書
〓介石―「中華の復興」を実現した男

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  • サイズ 新書判/ページ数 512p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480077011
  • NDC分類 289.2
  • Cコード C0222

出版社内容情報

1945年8月15日

「日本国民を敵とせず」

 中国軍総司令、蒋介石は、戦後日本の運命を変えた演説をおこなった。



「中華の復興」を実現した?介石は、中国では人民の公敵とされ、台湾では恐怖政治の主導者として記憶されている。



親日家として戦後日本の運命を変えた蒋介石の素顔を描いた決定版評伝が、もう一つの近代中国史を明らかにする。


【目次】

第一章 生い立ちから少年期、革命心のめばえ

第二章 日本留学時代

第三章 辛亥革命から国民革命へ

第四章 国民革命期

第五章 宋美齢との再婚、陳潔如と?経国の苦難

第六章 奥地建設と西安事件

第七章 日中戦争

第八章 アジア太平洋戦争から終戦

第九章 国共内戦、大陸を追われる日

最終章 台湾時期

内容説明

〓介石は、半植民地化されていた近代中国の国際的地位を飛躍的に押し上げた。中国軍の総司令として抗日戦争に勝利し、外交手腕によって中国が戦後、国連安保理の常任理事国を担う礎を築いた。彼こそ「中華の復興」を実現した人物と言える。しかし、毛沢東と対立した彼は、中華人民共和国では長く「人民の公敵」とされ、台湾では恐怖政治の主導者として記憶されている。親日家として戦後日本の運命を変えた〓介石の素顔を描いた決定版評伝が、もう一つの近代中国史を明らかにする。

目次

第一章 生い立ちから少年期、革命心のめばえ
第二章 日本留学時代
第三章 辛亥革命から国民革命へ
第四章 国民革命期
第五章 宋美齢との再婚、陳潔如と〓経国の苦難
第六章 奥地建設と西安事件
第七章 日中戦争
第八章 アジア太平洋戦争から終戦
第九章 国共内戦、大陸を追われる日
最終章 台湾時期

著者等紹介

家近亮子[イエチカリョウコ]
敬愛大学国際学部客員名誉教授。慶應義塾大学文学部東洋史学科・慶應義塾大学法学部政治学科卒業。慶應義塾大学法学研究科政治学専攻博士課程修了、博士(法学)。文部科学省教科用図書検定調査審議会委員などを経て現職。著書に『〓介石の外交戦略と日中戦争』(岩波書店、2012年、第8回樫山純三賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

榊原 香織

95
蒋介石の恋愛遍歴に驚く。息子の蒋経国の経歴にも2025/11/15

kk

24
図書館本。中正蒋介石一代の評伝。イデオロギー色を意識的に排し、あるがままの人物像と治績を提示しようとする一冊。日記の記述などから蒋の内面に迫ろうとすると共に、複雑な家庭環境なども瞥見しつつ、近代中国の政治的・外交的・思想史的なコンテクストの中での彼の立ち位置などを吟味し、抑えた筆致ながら、著者なりの評価を試みる。「人民の公敵」と堕とされた蒋ではあるが、日記での吐露には曾国藩的な思想の系譜を感じさせるものあり。また今更ながら西安事件の巨大なインパクトに慄く思い。2025/09/27

月をみるもの

18
日中戦争を日本の立場から描いた史書とかフィクションをいろいろ読んできたが、中国側の立場からみるとなるほどこういうふうに見えるのか。ほかにも、日本の傀儡としか認識してなかった汪兆銘が実は国民党のメインストリームにいた重鎮だったとか、張学良が西安事件を起こすに至った経緯とか、蒋介石には妻子がいたのに宋美齢と政略結婚したとか、知らないことばかりで、己の無知を恥じずにはいられない。なかでも一番印象的だったのは、日本がアメリカとの戦争にうってでた瞬間に、蒋介石が「これで日本には勝った。次は共産党だ」ってなるシーン。2025/10/20

さとうしん

15
蒋介石本人の事跡やその時々の国内政治・国際状況とともに、妾や離縁した元妻を含めたその家族の状況も詳しく辿っている。特に本書後半は後継者となった蒋経国の評伝も兼ねているかのようである。孫文との関係は、本人の状況も考えず一方的にあれこれ命令される立場で、色々気苦労が多かったようである。蒋介石と宋美齢との関係についても同様のことが言えるわけであるが。国共内戦の敗北については、イギリス、就中チャーチルとの関係がうまくいかなかったことに理由を求めている。2025/08/14

ジュンジュン

14
500ページに届きそうな分量は”蒋介石の決定版評伝”に相応しい充実の内容。従来、孫文や毛沢東に比べて言及される事が少なかった蒋介石だが、20世紀中国を代表する”三傑”の一人だと思う。副題の「中華の復興」とは反植民地化された中国を連合国の四大国に、戦後の五大国(国連常任理事国)に押し上げた事を指す。ただ、実が伴わなかったり、成果をごっそり毛沢東に奪われてしまったことが悔やまれる。2025/11/26

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