出版社内容情報
なぜ日本人は「借り物」の言葉で考えてしまうのか?
議論してもいつも似たような結論になっていませんか?
私たちは知らない間にある思考の型に嵌ってしまってはいないだろうか。
多くのものが大学進学する現状において、そこでの教育は日本人の思考に多大な影響を与えている。
しかし、大学教育では翻訳学問に依拠したため、言葉のズレが放置され、概念がゆらぎ、適切に考えることを教えられていない。
そのため蔓延したエセ演繹型思考、キャッチアップ思考、カタカナ語の氾濫、とはどういったものか。その背景を探っていく。
内容説明
議論しても似たような結論になっていませんか?ニセものの演繹型思考/「追いつけ!」から抜け出せない/カタカナ語の氾濫/価値判断を避けようとする/言葉と概念を曖昧にしがち…借り物の言葉で「考えがち」なその理由。
目次
第1章 大学の「大衆化」とは何かを問い直してみる
第2章 日本の大学は翻訳語でできている
第3章 翻訳学問から思考の習性を読みとく
第4章 言葉と知識のかけ違え―「大衆」と「階級」
第5章 こぼれおちる概念―「階級」と「(社会)階層」
第6章 現実にそぐわない言葉の使われ方
第7章 キャッチアップ型思考とグローバル化
著者等紹介
苅谷剛彦[カリヤタケヒコ]
1955年東京生まれ。東京大学教育学部卒、同大学大学院修士、ノースウェスタン大学で博士号取得(社会学)。東京大学教育学研究科教授、オックスフォード大学教授などを歴任。現在はオックスフォード大学名誉教授、上智大学特任教授。専門は社会学、現代日本社会論。主な著書に『階層化日本と教育危機―不平等再生産から意欲格差社会へ』(有信堂高文社、2001年大佛次郎論壇賞奨励賞)、『教育の世紀―学び、教える思想』(弘文堂=ちくま学芸文庫増補版、2005年、サントリー学芸賞)『追いついた近代消えた近代―戦後日本の自己像と教育』(岩波書店、毎日出版文化賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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