ちくま新書<br> 大阪・関西万博「失敗」の本質

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ちくま新書
大阪・関西万博「失敗」の本質

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480076410
  • NDC分類 606.9
  • Cコード C0236

出版社内容情報

開幕前からあえて「失敗」と断じることには反発も当然あるだろう。だが、こうしたメガイベントというのは、五輪もそうだが、事前に批判すれば「楽しみにしてる人もいるのに水を差すのか」「成功へ努力する関係者の足を引っ張るのか」と言われ、事後に検証すれば「終わったことをいつまでも」「今さら言っても遅い。なぜ事前に言わないのか」と批判されるのである。どんな形であれ、とりあえず終わってしまえば、なんとなく「やってよかった」という空気ができ、それに乗じて関係者は「大成功だった(私の手柄だ)」と言い募る。「成功」の基準がないから、いくらでも恣意的に語られてしまう。そうなる前に、「失敗」と見る立場から問題を整理し、指摘しておくべきだと考えたのである。

(「はじめに」より)



第1章 維新「政官一体」体制が覆い隠すリスク―万博と政治  木下功

第2章 都市の孤島「夢洲」という悪夢の選択―万博と建築  森山高至

第3章 「電通・吉本」依存が招いた混乱と迷走―万博とメディア  西岡研介

第4章 検証「経済効果3兆円」の実態と問題点―万博と経済  吉弘憲介

第5章 大阪の「成功体験」と「失敗の記憶」―万博と都市  松本創

内容説明

遅々として進まないパビリオン建設。肩透かしを食らう機運醸成。理念なき中、喧伝される経済効果。夢洲の開発にかける維新の思惑。過去の成功体験に引きずられながら、詰めが甘いまま進行してしまった大阪・関西万博。現状のまま開催されれば、「成功」とは到底言えないだろう。なぜこうした事態に陥ったのか。その真相を深掘りする。

目次

第1章 維新「政官一体」体制が覆い隠すリスク―万博と政治(「歓喜の夜」から一転、次々と噴き出す課題;夢洲は本当に「負の遺産」なのか ほか)
第2章 都市の孤島「夢洲」という悪夢の選択―万博と建築(日本の万博出展史に見る海外パビリオンの重要性;建設遅れは参加国ではなく開催国の責任 ほか)
第3章 「電通・吉本」依存が招いた混乱と迷走―万博とメディア(東京五輪談合事件の衝撃と余波;電通が牽引した戦後の博覧会60年史 ほか)
第4章 検証「経済効果3兆円」の実態と問題点―万博と経済(万博コスト増への反論が持ち出される「経済効果」;そもそも経済波及効果とは何か―短期と中長期の二面から ほか)
第5章 大阪の「成功体験」と「失敗の記憶」―万博と都市(博覧会の成功、湾岸開発の失敗、カジノの未来;博覧会都市の始まり「第五回内国勧業博覧会」 ほか)

著者等紹介

松本創[マツモトハジム]
1970年生まれ。ノンフィクションライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

123
大阪万博に対する指摘は、正鵠を射ている。埋立地の技術的問題、協会事務局の不出来、ゼネコンや電通という仕切り役の不在など、実務的な問題点は多いが、そもそも、博覧会に哲学がなく、維新によって「カジノありきの万博」として推進されてきたことの報いかも知れない。70年万博の二匹目のドジョウを狙うと言われるが、そもそも、関西経済は万博を頂点にして地盤沈下の長期低落傾向が始まった。お祭り騒ぎのあと、産業構造の転換や新産業創出などの次の成長につなげられない大阪人の刹那的な体質そのものを反省すべきなのかもしれない。2024/10/12

shikashika555

40
無事会期を終えてほしいし実りあるものであればよいと願う。 しかしながらここに至るまで、いや現時点においても何やら頼りない雰囲気というか大丈夫なのかという不信感というか、陰性の感情が拭えない。 コロナ禍における対策と同じく、この万博においても全体を俯瞰できる責任者が不在の感。 迷走しても筋道を戻す力もなければ、疑問や問題点を上げれどもどこの部署でも「ウチじゃありません」が可能になってしまう。 事後にできた点だけつまみ出して「実績」と喧伝することが可能になってしまう。 そんなモヤモヤが言語化されている。2025/04/10

おおにし

27
(読書会課題本)開催前に「失敗」の本質などとタイトルをつけていてちょっと言いすぎではと思って読んだが、このタイトルでも問題なしというのが今の感想。必ず失敗するプロジェクトの兆候というものがすべて現れていると思えるほどの状況のまま開幕を迎えることになりそうだ。IRありきで万博を誘致してしまったことがそもそもの敗因であろう。大阪という都市全体の中長期ビジョンがないまま、70年万博の成功体験だけを頼りに万博へ突き進む維新首長たちに失敗の責任は取れるのだろうか。2024/12/24

こも 旧柏バカ一代

24
そうか、万博はカジノの下地作りだったんだ(棒読み)政治家使って、税金使ってるのが失敗のなのかもね。地盤の調査をしたくても莫大な予算が掛かるとは申請する時には言えない。カジノを作りますと言ったら世間的には反発も強い。埋立地だから地盤がユルユルだから基礎工事が膨大にもなる。予算計上の時はそんな事を書いたら反発される。だから政治家に頼った結果がこうなったと。しかも半年後には解体するから資金の回収も出来ない。終わってる。2025/03/23

りょうみや

24
5人のジャーナリストやライターのオムニバス形式。ほとんどの府民・国民が感じ取っている通り大阪万博は既に失敗認定されている。過去の万博の成功体験を忘れられず大阪に誘致するところまでは100歩譲ってよかったとしても会場を埋立地の夢洲にしたこととIR事業ありきの会場にしたことは致命的な失敗の原因。大阪府民であるけどこれまでよく分からなかった大阪の裏側がわかり勉強になる。2024/09/16

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