出版社内容情報
メディアはウクライナ戦争の非情な現実とその背景を伝え切れたか。日本の国際報道が抱える構造的欠陥を指摘し、激変する世界において果たすべき役割を考える。
内容説明
二〇二二年二月、ロシアのウクライナ侵攻によって世界は予測不能な激動の時代へと突入した。だがこの戦争の苛烈きわまる現実やその背景を、日本のメディアは的確に伝えられただろうか。「なぜこんな事態が起きたのか」という人々の切実な問いに向き合えただろうか。長年、国際報道の理想と現実の間で格闘してきた第一人者が、ウクライナ戦争によって浮き彫りになった日本メディアの抱えるジレンマを指摘するとともに、激変する世界を前に国際報道が果たすべき役割を考える。
目次
第1章 先駆者たち(最初の特派員;世界をじかに見る;複雑な世界に挑む;沈滞する国際報道)
第2章 国際報道の落とし穴(嘘をつく人々;ロマンで曇る目;通じない善悪二分法;「頭では分からない」ロシア)
第3章 混迷するアメリカメディア(固定観念の支配;分断とメディア;聖域でない「報道の自由」;愛国の戦争報道)
第4章 世界の思想戦とメディア(もう一つの声;プーチンの世界;米中の制脳戦)
第5章 ウクライナ戦争報道(なぜ戦争に引きつけられるのか;現場取材の現実;ハイブリッド化する戦争報道;日本人の視点)
著者等紹介
杉田弘毅[スギタヒロキ]
1957年生まれ。一橋大学法学部卒業。1980年共同通信社入社。大阪社会部、テヘラン支局長、ニューヨーク支局、ワシントン支局長、論説委員長などを経て、現在は特別編集委員兼論説委員。明治大学特任教授(メディアと国際政治)。アメリカ政治・外交、日米関係、中東、核兵器問題などを専門とする。2021年度日本記者クラブ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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geoff
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- 和書
- ピエールくんは黒がすき!