出版社内容情報
ギリシア・ローマから、インド、中国、日本の思想、さらにはポストモダンや現代正義論まで、比較思想史の観点から古今東西の思想を一望する画期的な試み。
内容説明
これまで人類が育んできた多種多様な思想文化。それらについての知識は、グローバル化した社会を生きる私たちにとって欠かせない基礎教養であり、同時に自分や他者の物の見方や考え方を理解するための土台でもある。本書では、そうした古今東西の思想を、その成り立ちや相互作用を複眼的にとらえる比較思想史という視点から紹介。ギリシア・ローマから、日本、インド、中国の思想、さらにはポストモダンや現代正義論まで、知っておきたいそのエッセンスをやさしく説き明かす。
目次
第1章 ギリシア・ローマ文化―神話と哲学と法
第2章 ユダヤ教・キリスト教・イスラーム―同じ神を祟める啓示宗教
第3章 インド思想―業と輪廻
第4章 中国思想―「天」と「道」の思想
第5章 日本思想―多面的な日本的価値観
第6章 近代の哲学思想―理性の時代
第7章 現代思想―啓蒙の先にある多様性
著者等紹介
中村隆文[ナカムラタカフミ]
1974年、長崎県生まれ。千葉大学大学院社会文化科学研究科博士課程修了。博士(文学)。鹿児島工業高等専門学校准教授、釧路公立大学経済学部准教授などを経て、神奈川大学国際日本学部教授。専門は、英米哲学思想、社会思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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巨峰
40
近代・現代にいくほど難しくなった。豊富な脚注をよめばもっと深い読書になったんだろうなとおもう。2022/03/25
サケ太
20
かなりわかりやすく世界の宗教、哲学について確認できる良書。多くの国々、人々の根底にある思想に影響するものについて知ることが出来る。さすがにこの年齢になってくると、日本人だからといって、日本の思想(神道、仏教など)に影響されるわけではないだろうし、意識していなかった儒学や日本独自の世界観も関係しているのかもしれない。ここまで、多様な思想があり、思考がある。様々な思想を知ることが世界を知り、世界を受容する土台になってくれることを願うし、その努力をしていきたいと思う。2021/01/31
ゆう
10
おそらく紙面の制限のために宗教・思想の概要しか載せられなかったと思うが、知らないことばかりで面白かった。第6章近代の哲学思想、第7章現代思想は読んでいて少し眠くなったが、よくきくドゥルーズやフーコー、デリダ、サルトル、レヴィ゠ストロースなどの思想が簡潔に紹介されていて大変参考になった。また、あとがきの著者の想いの強さに胸を打たれた。後悔のないように自分の人生を生きるための思想をみつけたい(はっきりとした形をとってはいないが、自分の心の中にあるはず)。2024/07/08
かんがく
10
新書一冊でギリシア・ローマ、ユダヤ・キリスト・イスラーム、インド・中国・日本思想、近代・現代思想を解説しようとすればこうなるよなぁという内容の薄さ。各章のまとめの図式だけ読めば十分だった。2022/10/28
クサバナリスト
9
ギリシア・ローマ文化から現代思想までの大まかな流れ・ポイントを説明。分かりやすい。ただ、私自身、現代思想が特に弱いので今後の学習課題だ。 哲学者の個別の入門書や同新書シリーズの哲学史を今後は読み進めたい。2021/04/04