ちくま新書<br> ドル化とは何か―日本で米ドルが使われる日

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ちくま新書
ドル化とは何か―日本で米ドルが使われる日

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480072627
  • NDC分類 338.97
  • Cコード C0233

出版社内容情報

財政破綻に陥った新興国で進む「ドル化」。自国通貨と共に外国通貨を利用するこの現象を通じて、通貨危機の足音が着実に忍び寄る日本経済の現状を分析する。

内容説明

ドル化とは、日々の経済活動において、国内通貨のみならず米ドルなど信用力が高い外国通貨が使われる経済現象である。財政破綻を迎えた新興国においてその動きが顕著だが、いまや先進国最悪の財政を抱える日本でも、人々が資産防衛の為に預金を米ドルに交換し、日々の決済を米ドルで行う日がやってくるかもしれない。本書では歴史的なドル高の裏で世界的に進んだドル化の分析を通じて、日本で行われている経済運営の見直しを提言する。

目次

第1章 ドル化とは何か―通貨の信認が低下した世界
第2章 なぜドル化は米ドルで生じるのか―基軸通貨米ドルの特徴
第3章 経済発展を阻むドル化―トルコのケース
第4章 国力衰退をもたらしたドル化―アルゼンチンのケース
第5章 通貨危機とドル化―断ち切れない負の連鎖
第6章 日本で米ドルが使われる日―忍び寄るドル化の足音
終章 見直されるべき経済運営―再び通貨の安定が問われる時代へ

著者等紹介

土田陽介[ツチダヨウスケ]
1981年生まれ。2005年一橋大学経済学部卒、06年同大学大学院修士課程修了。13年同博士課程単位取得退学。06年(株)浜銀総合研究所入社、12年より三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)勤務。この間、エコノミストとして欧州を中心に海外の経済・金融事情に関する調査分析業務に従事。主要経済誌への寄稿に加えて査読付き論文も多数。日本EU学会、比較経済体制学会、ロシア・東欧学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

8
東西統一直後のベルリンで1920年代のハイパーインフレ時代に発行されたゼロが12個あるマルク紙幣を入手した。またソ連崩壊後のモスクワでは新刊のハードカバー本を3ドルで購入できた。どちらも通貨の信用が失われ紙屑と化した証だが、モバイルバンキングが普及し簡単に外貨を購入できる今日ではトルコやアルゼンチンのように通貨崩壊のスピードはさらに速まる。円を信じて疑わない日本人だが、改めて先進国最悪の財政状況と無資源ぶりを突きつけられると強い警告を受けた気分だ。もっと外賀建て金融商品を買うべきか。それもドル化なのだが。2019/11/23

Barca

4
「日本が発行する日本円の信認は、米ドルとは本来比べ物にならないほど脆いはずだ。日本に求められることは本来、日本円の信認を維持することにある。少なくともいたずらな円安誘導ではないはずだ。」(p.223)2019/12/17

Kooya

3
自国通貨と共に米ドル等の外国通貨を利用する「ドル化」を解説した本。過去の事例を参照しながら「ドル化」の進展がもたらす影響を論じている。金融政策は基本的に自国通貨で行われるため、外国通貨の浸透が政策対応の余地を狭める点は容易に想像できる。もっとも、本書で展開される論理自体は典型的な財政破綻論者の理屈(例:日本の公的債務残高は先進国の中で最悪の水準にある→いつかは破局を迎える)であり、大半は日銀の見解や経済学者の意見を通じて反論済みであるため、「過去の通貨危機の特徴を知るための本」として読むべきだと思った。2023/12/06

ワカバ

2
自国通貨の信認を守るため、金融政策の転換を図り、財政健全化を目指すことの重要さや、輸出産業が優勢だった頃からの円高性悪説の根深さについて諸外国の例を引いて分かりやすく書かれていたように思う。本書が書かれたのは2019年であり、諸外国が積極的な財政出動を行なったコロナ禍や欧米全体を巻き込むロシアのウクライナ侵攻を経て、各国通貨の信認がどう変化したのかという点について興味が湧き、今後のニュースに注目したいと感じた。2025/02/28

美東

2
良書。従前と異なり企業が海外に生産拠点を移してしまった以上、円安に誘導しても国内経済は改善しない。日銀のやっていることは実質的に財政ファイナンスと何ら変わらない。なので今後、日本円の価値が毀損していくのは避けられないだろう。2020/02/02

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