出版社内容情報
財政破綻に陥った新興国で進む「ドル化」。自国通貨と共に外国通貨を利用するこの現象を通じて、通貨危機の足音が着実に忍び寄る日本経済の現状を分析する。
内容説明
ドル化とは、日々の経済活動において、国内通貨のみならず米ドルなど信用力が高い外国通貨が使われる経済現象である。財政破綻を迎えた新興国においてその動きが顕著だが、いまや先進国最悪の財政を抱える日本でも、人々が資産防衛の為に預金を米ドルに交換し、日々の決済を米ドルで行う日がやってくるかもしれない。本書では歴史的なドル高の裏で世界的に進んだドル化の分析を通じて、日本で行われている経済運営の見直しを提言する。
目次
第1章 ドル化とは何か―通貨の信認が低下した世界
第2章 なぜドル化は米ドルで生じるのか―基軸通貨米ドルの特徴
第3章 経済発展を阻むドル化―トルコのケース
第4章 国力衰退をもたらしたドル化―アルゼンチンのケース
第5章 通貨危機とドル化―断ち切れない負の連鎖
第6章 日本で米ドルが使われる日―忍び寄るドル化の足音
終章 見直されるべき経済運営―再び通貨の安定が問われる時代へ
著者等紹介
土田陽介[ツチダヨウスケ]
1981年生まれ。2005年一橋大学経済学部卒、06年同大学大学院修士課程修了。13年同博士課程単位取得退学。06年(株)浜銀総合研究所入社、12年より三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)勤務。この間、エコノミストとして欧州を中心に海外の経済・金融事情に関する調査分析業務に従事。主要経済誌への寄稿に加えて査読付き論文も多数。日本EU学会、比較経済体制学会、ロシア・東欧学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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