出版社内容情報
二〇世紀に建設された集合住宅は、庶民に快適な生活をという強い理念に支えられていた。ウィーン、パリ、軍艦島。世界中に遺されたユートピア計画の軌跡を追う。
松葉 一清[マツバ カズキヨ]
内容説明
二〇世紀前半にかけて、世界中で建設された集合住宅は、庶民にも快適な生活を行きわたらせようという強い信念に支えられていた。加速する工業化と並行する形で、資本家・政治家・建築家の知恵を結集し、大規模かつ精力的に展開された集合住宅の建設計画。そのいわば「夢の跡」は、ウィーンにパリにフランクフルトに、そして日本にも見ることができる。貧富の格差拡大の警鐘が鳴らされる今日、公共住宅復権の可能性を睨みつつ、ユートピア建設の軌跡を追う。
目次
第1章 軍艦島―ユートピア/ディストピア
第2章 ノイエ・フランクフルト―銀行都市のもうひとつの顔
第3章 赤いウィーン―政治とユートピア
第4章 アムステルダム―表現至上の建築家たちの思い
第5章 「お値打ち住宅協会」のパリ
第6章 東京―帝都復興、ユートピアとスラム・クリアランス
エピローグ 語り継がれる集合住宅
著者等紹介
松葉一清[マツバカズキヨ]
1953年神戸市生まれ。京都大学工学部建築学科卒。朝日新聞特別編集委員などを経て、2008年から武蔵野美術大学教授(近現代建築・都市史)。1980年代以降、現代建築のポスト・モダニズムへの転換を踏まえた評論を手がけるとともに、パリ、東京の近代から現代へと至る都市の歩みを探求している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
kotte
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浅香山三郎
またの名