ちくま新書<br> 夢の原子力―Atoms for Dream

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ちくま新書
夢の原子力―Atoms for Dream

  • 吉見 俊哉【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 筑摩書房(2012/08発売)
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  • サイズ 新書判/ページ数 302p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480066763
  • NDC分類 539
  • Cコード C0295

出版社内容情報

戦後日本は、どのように原子力を受け入れたのか。核戦争の「恐怖」から成長の「希望」へと転換する軌跡を、緻密な歴史分析から、ダイナミックに抉り出す。

内容説明

二〇一一年三月一一日の原発事故の拡大で、私たちの「豊かな戦後」の終焉は決定的となった。この事件は、私たちが求めてきた経済成長の帰結として生じた事件である。戦後日本において、原子力はいつしか被爆の「恐怖」から成長の「希望」の対象へと変容し、夢と平和の象徴として受け入れられていく。大衆の日常と社会意識は、いかにしてこの明るい未来のスペクタクルを欲望し、受容したのだろうか?戦後日本の核受容を、「原子力的な陽光」の冷戦期から「放射能の雨」のポスト冷戦期への変遷の中にさぐる。

目次

序章 放射能の雨アメリカの傘
第1章 電力という夢―革命と資本のあいだ(革命としての電気;電力を飼いならす;総力戦と発電国家)
第2章 原爆から原子力博へ(人類永遠の平和と繁栄へ;列島をめぐる原子力博;ヒロシマと原子力博;冷戦体制と「原子力の夢」)
第3章 ゴジラの戦後アトムの未来(原水爆と大衆的想像力;記憶としてのゴジラ;ゴジラの変貌とアトムの予言)
終章 原子力という冷戦の夢

著者等紹介

吉見俊哉[ヨシミシュンヤ]
1957年東京都生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、東京大学大学院情報学環教授。専攻は、社会学・文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

sk

3
原子力がいかに原爆という負のイメージをぬぐい去り、平和ひいては夢のエネルギーに転化されていったかについての文化史。原発について考えるのにたいへん参考になる。2016/10/15

壱萬弐仟縁

3
なぜアメリカ発の動きをあれほど熱心に受け入れていったか?(036ページ) という著者の根本的に考え直さないといけない、との問題提起は重要であろう。原子力の平和的利用が肯定的受容に結びついたのかもしれない。原爆放射能の恐ろしさにあれだけ広島、長崎の市民が二度と過ちを犯さないことを訴えても、原発は立地している。原発は文明生活の肯定を強いていった感じが強い。社会としても、文明を奨めた結果、次世代に核のゴミを押し付けて、現世代は次世代に謝らないといけないと思える。少子高齢人口減少社会に原発は何をしてくれるのか?2012/09/21

たろーたん

2
唯一の被爆国である日本が、なぜ米国、仏国と継ぐ第三の原発大国になったのか。それはむしろ被爆国であるが故に、それだけ熱心に原発導入に向かう流れがあったのである。もともとは米国の冷戦体制の中での対共産圏を意識して構想した軍事的な成果戦略である「アトムズ・フォー・ピース」が、日本で原子力の夢として受容される中で、人々は「軍事利用」と「平和利用」を思考回路の中で分離させた。そして、原発は溢れるほどの電気を消費する生活を人々に自明のものとさせ、その生活に深く潜り込んだのだった。(続)2023/05/14

おらひらお

2
2012年初版。原子力の平和利用も大きく見ると核の傘の下に納まることにつながる世代を超えた遠大な計画に基づくことを知らされる・・・。今気づいていないことものちに遠大な計画の進行段階の一コマであったことをのちに気づく可能性があることを認識させられました。ただ、80~90年代の状況も知りたかった。現代日本人必読レベルの一冊ですね。2018/10/10

編集兼発行人

2
我が国の戦後において原子力が電力を媒介にして無色透明化する過程。左右何れも主義の普及を電力に預託。集中型発電機関の発明による都市からの遠ざけ。戦中下の電力統制が戦後の国内開発へ転化。読売はじめ各地の有力紙が原子力に孕む「豊かな未来」の喧伝に加担。被爆国「だからこそ」の平和的利用。原水爆のメタファー「ビキニ」の大衆消費化に伴う消滅。爆発を内在化して表現するサブカルチャーとは対照的に未来の称揚から地域との共生へ転嫁する原発記録映画。原子力の「黒幕」米国の不可視化戦略。原子力に対する無関心の来歴を詳述する好著。2012/10/04

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