出版社内容情報
ギリシャ思想とキリスト教の関係を検討し、近代ヨーロッパが覚醒する歴史を辿る。キリスト教という合せ鏡をとおして、現代世界の設計思想を読み解く探究の書。
内容説明
キリスト教は、出現した当時のギリシャ世界において、既存の宗教の枠を超える「型やぶり」な思想であった。ユダヤ教から派生した「突然変異」ともいえるキリスト教が、ギリシャ思想の精髄を吸収しながら古代ローマ世界に浸透し、やがて近代ヨーロッパを覚醒させる。本書では、教義に内在する普遍主義の歴史的連続性を読み解き、修道院がその伝承を担った中世の世界をさぐる。近代主義者たちはキリスト教の歴史事実を意図的に否定するが、その歪曲がなぜ必要だったのかを考える。キリスト教という合わせ鏡をとおして、現代世界の底流にある設計思想を解明する探究の書。
目次
第1章 ヘレニズム世界に近代の種をまいたキリスト教
第2章 「暗黒の中世」の嘘
第3章 「政教分離」と「市民社会」の二つの型
第4章 自由と民主主義の二つの型
第5章 資本主義と合理主義の二つの型
第6章 非キリスト教国の民主主義
第7章 平和主義とキリスト教
著者等紹介
竹下節子[タケシタセツコ]
パリ在住の文化史家・評論家。1974年に東京大学教養学部教養学科卒業、76年に同大学院比較文学比較文化専攻修士課程修了。同博士課程、パリ大学博士課程を経て高等研究所でカトリック史、エゾテリスム史を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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