ちくま新書<br> ヒトラーの側近たち

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ちくま新書
ヒトラーの側近たち

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  • サイズ 新書判/ページ数 235p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480066244
  • NDC分類 234.074
  • Cコード C0222

出版社内容情報

ナチスの屋台骨である側近たち。ゲーリング、ヘス、ゲッベルス、ヒムラー……。独裁者の支配妄想を実現、ときに強化した彼らは、なぜ、どこで間違ったのか。

内容説明

ヒトラーに共鳴・心酔し、あるいは打算で、ヒトラーの支配妄想を成就させようと画策したナチスドイツ。直観力に優れ弁は立つが、猜疑心が強く気分屋のヒトラーに、なぜ、ナチスの屋台骨である有能な側近たちが追随したのか。彼らにより強化され、エスカレートしていったヒトラーの支配妄想とはいかなるものだったのか。ゲーリング、ヘス、ハイドリッヒ、アイヒマン、ヒムラー、ゲッベルス…独裁者を支えた側近は、政局や戦局のときどきに、どのように対処し振舞ったか。過激な若者集団が世界に巻き起こした悲劇の実相をえぐる。

目次

第1章 政権への道(よみがえる若者ヒトラー―輝く一級鉄十字章;ナチス党員番号2―エッサー ほか)
第2章 独裁支配の確立と戦争への道(国防軍司令官を前にした演説;独裁支配の演出―フリック ほか)
第3章 侵略戦争と側近たち(安楽死政策の遂行者―ボウラー;安楽死政策の方法と勇気ある司教 ほか)
第4章 破局を前にして(総統官邸地下壕;鳴り続ける電話 ほか)
エピローグ 彼らはどこで誤ったのか(国民の不満と過激な若者集団;個人崇拝のエスカレート ほか)

著者等紹介

大澤武男[オオサワタケオ]
1942年埼玉県本庄市生まれ。上智大学文学部史学科卒、同大学院修士、ドイツ政府給費留学、ヴュルツブルク大学より博士号を受ける。専攻はドイツ・ユダヤ人史、古代教会史。現在、フランクフルト日本人国際学校理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

69
2011年刊。ヒトラーの側近の評伝というよりはヒトラーの歩みをその周囲の人物と絡めながら概説したもの。なので例えばヒムラーやリッベントロップなどの人物像を詳しく述べたわけではない。また逆にヒトラー暗殺を企てて失敗したシュタウフェンベルクについては、結構詳しく経歴などが述べられている。ヒトラーに対しては、その独特の思考パターンが浮かび上がってくるが、断罪口調ではないのでさほど厳しく責め立てる感じもない。むしろゲーリングのどうしようもなさとか、ゲッベルスの盲信ぶりが際立っている印象。読みやすい本ではあったが。2023/02/04

さきん

33
ヒトラーを支えた側近に注目する。ヒトラーの政界入りきっかけになった人や党の実務、組織運営に貢献した人、建築の趣味から仲良くなった人などなど。ヒトラーの人間としての魅力、政治に傾ける情熱や高い政策実行能力があってこそ、貴族やインテリ、お金持ちを味方につけていくことができたということがよくわかった。2018/07/22

yumiko

32
第三帝国関連のものを読む度、その組織と人物がよく分からずモヤモヤとしていた。理解を深めるために読んで見た一冊。あくまでも側近が中心のため、彼らがヒトラーのどこに惹きつけられたのかは不明なままになってしまったが、ナチの台頭から終焉まで、流れを追って理解することが出来た。怪物は一人勝手に大きくなったのではなく、養い、育て、崇め、讃え、追随し、盲信する者たちがいて、より強大に、恐ろしいまでの力を持ったのだと分かる。側近と言えども最期まで追い従った者は少なく、人間というものの浅ましさを感じる皮肉な結末だと思った。2015/04/09

Book Lover Mr.Garakuta

19
図書館本:歴史を探訪するにあたり、知らなかったこと。知らない人物や出来事も多く説明されておりそうなのかと思った。また新しい知識を得られたのが嬉しかった。2021/08/23

つちのこ

17
ナチ党の誕生から自決まで、ヒトラーの生涯について概略は理解しているので、年表的な内容では物足らなかった。ワーグナー夫人やベルヒシュタイ夫人といった社交界のVIPがヒトラーの熱狂的なパトロンとなり、結党の初期段階で財政支援に大きく絡んでいたという。女性にモテる男としての意外性には驚いた。現実から遊離し、破滅に向かうヒトラーの狂信的な戦争ファナティシズムに側近やドイツ国民が心酔し、扇動されていく姿は異常であり、その代償がドイツ国民525万人、ユダヤ人600万人の犠牲者となったことはあまりにも大きい。2021/07/01

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