出版社内容情報
学びを通した人生の作り上げ方、社会の中での自分の在り方、本当の合理性、柔軟な対処力――。『論語』の中には、人生に必要なものがすべてある。決定的入門書。
内容説明
多くの人々の「精神の基準」となった大古典『論語』。そこに収められた言葉は、学びへの意欲を高め、社会の中での自分の在り方を探るのにこの上ないヒントを与えてくれる。また、柔軟で合理的に、弟子たちに対してそれぞれに配慮した言葉をかける孔子の生き方は、多くの現代人にとって最高のロールモデルともなるだろう。「学び」を軸にして、人生を向上させる、決定的入門書。
目次
序章 つながる力
第1章 他者のリクエストに応える―自己実現と社会
第2章 本物の合理主義を身につける―非神秘性・実践性・柔軟性
第3章 学ぶということ―人生の作り上げ方
第4章 人間の軸とは何か―“礼”と“仁”
第5章 弟子から読む『論語』―魅力的な脇役たち
著者等紹介
齋藤孝[サイトウタカシ]
1960(昭和35)年生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、明治大学文学部教授。専門は、教育学、身体論、コミュニケーション技法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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シュラフ
27
「現代日本人が、『論語』に学ぶ価値のあるテーマのひとつに「個人と社会との関係のあり方」がある」と齋藤先生は言う。人間は社会的動物である限り自分ひとりでは生きていけない。近代以降の現代に至る文学のテーマは、自分と家族・友人・学校・職場などとの関係の苦悩である。特に今の時代は、個の重視ということで皆が自己実現を目指さねばならぬからますます生きづらくなってくる。だからといって現実社会に背を向けてはいけない。自分なりの価値判断を持ち、社会と協調しながら生きていくべきである。『論語』にはそうした生きるヒントがある。2018/04/08
かっちゃん
18
論語を読む下地ができた。2015/04/01
AKIKO-WILL
15
いつかは読みたい論語。だけど、ある程度読むにあたり、それなりの情報や基盤があれば難解でも挫折しないで読めるのでは?と思い、この論語力を読みました。入門編として読みやすく、二千五百年前のモノでも身近に感じる事が出来るように齋藤孝先生が読み解いてくれるので少しだけ、苦手意識がなくなり是非現代語訳で読みたいと思いました。2014/04/22
こういち
14
『論語』は、例えて言うならば車の「クラッチ」だ。日々の生活の中で考えて行動する、動力伝達装置の役割を備えている。当然、シフトチェンジする時の〝遊び〟がとても大事であるように、『論語』には事物を見極める際の柔らかさがある。今や効率的かつ合理的な成長が評価の尺度にされ、その根幹となる真理の基礎は揺らいでいる。誰もが「六十にして耳順う」境地を手にすることができる世の中であってほしいな。2016/05/09
Tadashi_N
11
弟子が生き生きとしてる、聖人君子だけではない。2023/10/06