ちくま新書
ポストモダンの共産主義―はじめは悲劇として、二度めは笑劇として

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  • サイズ 新書判/ページ数 269p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480065575
  • NDC分類 309.3
  • Cコード C0210

内容説明

二十世紀末に「歴史は終わった」と高笑いしたリベラル民主主義の時代はこの十年で終わったはずだった。だが彼らはいまだ危機をあおってわれわれを欺こうとしている。今こそ資本主義イデオロギーの限界と虚妄を白日の下にさらし、世界を真に変革へ導く行動原理を、まったく新しいコミュニズムを語らねばならない―。闘う思想家ジジェクが、この十年の混迷を分析。二十一世紀を生き抜くための新しい革命思想を問う。

目次

最初の十年の教訓
第1部 肝心なのはイデオロギーなんだよ、まぬけ!(資本主義的社会主義?;ショック療法としての危機;敵性プロパガンダの構造;人間的な、あまりに人間的な;資本主義の「新たな精神」 ほか)
第2部 コミュニズム仮説(新時代の共有地囲い込み;社会主義かコミュニズムか?;「理性の公的使用」;ハイチにて;資本主義の例外 ほか)

著者等紹介

ジジェク,スラヴォイ[ジジェク,スラヴォイ][Zizek,Slavoj]
1949年スロヴェニア生まれ。哲学者、精神分析家、文化批評家。現在は、リュブリアナ大学社会学研究所の上級研究員など。現代政治から大衆文化まで扱うラカン派マルクス主義者

栗原百代[クリハラモモヨ]
1962年東京生まれ。翻訳家。早稲田大学第一文学部哲学科卒。東京学芸大学教育学修士修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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syaori

52
グローバル資本主義の限界と、この「運動を中断させる」ものとしてのコミュニズムの可能性を説く本。作者は「社会保障の不足を埋め合わせることはできないが、銀行があけた莫大な」損失は埋め合わせ、不足する石油、水、食糧を先進国が囲い込むグローバル資本主義の脅威や民意を代表しない現在の民主主義の腐敗を小気味よく示し、コミュニズム(社会主義とは区別される)の可能性を謳います。この可能性の真偽は置くとして、現代社会の行詰まりが一層強く感じられる今日、作者のシニカルでしかし真摯な現在への視線は様々な示唆を与えてくれました。2021/07/19

Aster

48
めちゃくちゃ面白かった。ただ、後半は難解な概念と散漫なテーマのせいで文意が掴みにくい。2020/12/06

白義

14
金融危機を分析の対象にしながら、安直な資本主義の崩壊論には飛び付かず、むしろ皮肉と逆説に満ちた文章で資本主義イデオロギーの構造の強固さと欺瞞を暴く前半は面白い。人間の過剰なまでの「人間化」や、資本主義のユートピアを拡大するためのショック療法として利用される危機。そうしたグローバル資本主義の逆説的論理に満ちた戦略自体が、ジジェクの挑発的な口振りとどこかかぶって見えるのは興味深い。第二部は目眩ましのようなレトリックを駆使したアジテーションでテンションは上がるが、話の中心が見えにくい2014/07/29

takizawa

13
ジジェクは左翼系知識人で精神分析とマルクス主義が武器。本書もコミュニズムの復権に力を注ぐ。ソ連亡き後,歴史の終わりが幕を開けたかに見えたが,9.11によりリベラル民主主義(政治的ユートピア)は崩壊し(悲劇),金融危機によりグローバル市場資本主義は破綻した(笑劇)。ジジェクの戦略は,根気強くイデオロギー批判を重ね,権力者の支配力を弱める,ほどなくして形勢が逆転する…というもの(楽観的orz)。資本主義イデオロギー批判は挑発的で爽快なのだが,自説の提示に入ってトーンダウンしてしまうのはそのせいか。。2010/10/04

はる

10
誰もが参加する偶発的プロセスとしての歴史。革命はプロセスにできた裂け目に逆らったときにのみに起こる。裂け目は体制の機能不全として現れる。環境破壊、知的所有権、遺伝子工学の3つの領域を資本主義が囲い込みは人類の滅亡につながる。それはグローバル資本主義の際限ない再生産を妨げる敵対性であるから。環境破壊は言わずと知れている。知的所有権は自由競争を好み国家の介入を嫌う資本主義が国家法によって搾取の手段を確保する。遺伝子工学による生命の永遠性への欲求。4つ目の敵対性とは新しい壁とスラム(包摂される者と排除される者)2022/03/21

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