ちくま新書
「中国問題」の核心

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480065063
  • NDC分類 302.22
  • Cコード C0231

出版社内容情報

毒ギョーザ事件、少数民族の動乱、尖閣諸島、軍事大国化。日中関係の裏面史をたどり、建国60周年を迎えた「巨龍」を徹底分析する。

内容説明

建国60周年をむかえた人民共和国に、搾取を否定した「赤い」理念はもはやない。「人民」不在で進められる改革・開放が、陰惨な矛盾を社会にもたらし、国家の基盤が激しく揺らいでいる。その制御をもくろむ共産党指導部は、軍備を増強してナショナリズムを強め、国家の凝集力を高めようとするが…。毒ギョーザ事件、新疆動乱、尖閣諸島、米国との接近。日本人の想像も及ばない大国で、いま、何が起きているのか。中国各地を精力的に取材しつづける実力派ジャーナリストが、共産党政権の内部事情を精確に分析し、現代史的な視点から「巨龍」の生態を描く。

目次

第1章 再び高まる東シナ海のうねり
第2章 対日接近への反動
第3章 「三胡」の継承と断絶
第4章 今も続く「天安門」の問い
第5章 「和諧」路線の挫折
第6章 軍に傾斜する胡錦涛

著者等紹介

清水美和[シミズヨシカズ]
1953年名古屋市生まれ。京都大学経済学部卒業。中日新聞社(東京新聞)に入社し、北京語言学院留学、コロンビア大学東アジア研究センター客員研究員、香港特派員、北京特派員、中国総局長、編集委員を経て、現在は東京新聞論説委員。2003年、『中国農民の反乱』によりアジア太平洋賞特別員を、07年には日本記者クラブ賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

もりやまたけよし

25
習近平になる直前の中国指導部の状況を復習することができた。胡錦濤あたりのコトはすっかり忘れてたので思い出せた。ただ同じことを本の中でなん度も繰り返したので少し飽きてしまった。2023/02/14

ちくわん

15
2009年9月の本。とうしょうへいから、江沢民、こようほう、胡錦濤まで(スマホでの変換、限界?)を中国国内の動きと日米台などを絡め(当時報道されたであろう)活きた情報で綴る。なかなか読みごたえあり。他の著作も読もう。しかし、なぜ私は「中国」を読むのか?考えてみたい。2021/01/16

壱萬参仟縁

8
「少数分子が極端な手段」(052頁~)を用いる時代か。日中問題は、安倍首相による靖国参拝で、福田内閣の時の関係が維持できない状況か。5年前のことであった。胡と福田は個人的な信頼関係があっただけに(067頁)、為政者が替わると国家間関係はこうも変わるものか、と思わざるを得ない。靖国参拝は(086頁~)1985年中曾根元首相が公式参拝している。このことは、当時の中国人学生を怒らせ、デモがあった(088頁)。近隣諸国と仲良くできなければ、世界平和は遠のくと思われる。被害者は言われたこと、やられたことは忘れない。2013/12/31

イカクジラ

2
前著に引き続きメッチャ勉強になる。たくさんの人にオススメしたい。巨龍中国と上手く付き合うには発想の転換が必要で、その為にはまず知ることだと思う。さらなる続編を期待します。…と思ったら清水さん、マル激出演してるじゃないですか!久しぶりに覗いてみよかな。2010/11/27

uu2084

1
今となっては3年ほど昔に書かれている本であるが、理解しやすくまとめられている。経済的に危うくなってしまったアメリカとの関係性、輸出入において完全に頼り切っている一方、尖閣諸島などの領土問題を抱える日本との関係性について現在に至るまでのプロセスが書かれている。少しタイムラグがあるので、現執行部の一部の人については少々記述があるが、その一部の人を除いてはあまり書かれていないので残念であった。現在の執行部(既得権益層)の汚職問題、社会保障における問題、格差問題などが書かれている本が出てくれば良いな、と感じた。2012/12/05

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